オピニオン
京都府 商工労働観光部長 岡本 孝樹 氏
世界に輝く京都産業創造へ
- 投稿日時
- 2026/07/24 15:30
- 更新日時
- 2026/07/24 15:33
――府政の方向性は。
西脇知事3期目の今年は、京都府総合計画の最終年度に当たる。人との信頼関係を大切にする「あたたかい京都づくり」の総仕上げとして、「安心」「はぐくみ」「輝き」の3要素を重ね、全世代が「わくわくする京都」への歩みをスタートさせる。
人口減少や気候変動、AI革命、不安定な国際情勢など、予測困難な時代にあっても、国内外を魅了し続ける京都であるために、今ある価値を守り、磨き上げ、次世代へ引き継いでいく。

――京都産業の未来をどう描くか。
京都には奥深い歴史に裏打ちされた伝統産業に加え、そこから発展したハイテク、観光など多様な産業、世界最先端の大学・研究機関が集積し、産学官連携で多くのグローバル企業を生み出してきた。
これまで、総合計画の下で「産業創造リーディングゾーン」を推進し、産業創造拠点を整備してきた。世界の研究機関や企業との連携など、具体的な効果が見え始めている。今年策定する新たな総合計画では、これを一歩進めた「産業創造プロジェクト」を始動する。リーディングゾーンの成果を踏まえ、府域全体の産業振興施策へと昇華させ、京都産業の未来を切り拓く。
――「伝統と革新」の継承に向けて。
伝統産業は世界に誇るべき強みだが、需要低迷や後継者不足など構造的課題に直面している。この貴重な技術や文化を次世代に継承するための方針策定は急務だ。
後継者育成、高付加価値化、海外展開といった課題に総合的に対応し、伝統産業を世界に通じる「先端産業」として継承するビジョンを京都市とも連携して策定し、次世代へ繋いでいく。
――急伸するAI・半導体分野へのアプローチは。
生成AIの登場以来、半導体産業の牽引役はPCやスマホからAIへとシフトした。需要増加と高付加価値化は今後も加速する。
京都には、素材研究を担う大学に加え、半導体製造に関わる多様な企業、それを支える高度な技術を持つ中小企業が集積しており、ものづくりの現場を大きく変革するポテンシャルを秘めている。
多様化するAIニーズに対応し持続的に成長するため、フィジカルAI分野など、京都企業が強みを持つ「加工」や「センシング」の技術を活かし、AI・半導体を活用したものづくり技術の向上を後押ししていく。
――「けいはんなMIRAIプロジェクト」の展望は。
けいはんな学研都市では、今後10年の指針となる「第5期ステージプラン」が本年3月に策定され、「未来都市」「人材成長都市」「共創都市」を目指すことが掲げられた。
すべての基盤となる「関西の東西軸連携」や「国際化の促進」を柱に据え、ステージプランのスタートダッシュを図り、「真のサイエンスシティ」の実現を強力に推進していく。
(日本物流新聞2026年7月25日号掲載)