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九州どて市に3800人、目標26%上回る売上

投稿日時
2025/05/01 09:00
更新日時
2025/05/01 09:00
【写真左】森野・森野会長、【写真中央】ナンシン・諏訪社長、【写真右】山善・佐々木副社長


展示商談会「九州どてらい市」(地元販売店38社が主催、出品メーカー231社)が、41112日にマリンメッセ福岡(福岡市博多区)で開かれた。3851人が来場し、目標の30億円を26.2%上回る378553万円の売上を記録した。

開会式では主催店を代表し森野の森野滋会長が初めてどてらい市が開かれた1975年を述懐。「当時は経済成長でドバっと注文書が来る時代。それがオイルショックになり、工場は半年動かなかったと聞く。誰もが右往左往する中、山善の創業者・山本猛夫氏は『売れないんだったら来てもらおう。そして買う気にさせよう』と発想を転換しものすごいエネルギーで実行した。これが切り拓くということ。日本の課題は人口減少だが、どてらい市とともに新しい世代を切り拓こう」と呼びかけた。メーカーを代表しナンシンの諏訪隆博社長は「リモートで商談ができる世界になったが、人はどこかに出かけ必ず何かを買う。技術が進歩してもアナログの世界には必ず未来がある。(今展でも)沢山のお客様に見て、触って、体感して色々な物の良さを感じてほしい」と話した。事務局本部を代表し山善の佐々木公久副社長は「モノづくりの中小企業さんの人手不足や生産性向上は待ったなし。商売は人と人の深い信頼関係が基本だ。リアルな会話を通じて要望や困りごとを聞き、問題解決に最適な商品・技術・情報を提案するのが我々の使命と確信している」と力を込めた。

■新製品と地元企業

地元福岡のロボットSIerティ・アイ・エスは「我々は食品業界に強く、ベルヌーイの法則を使い非接触で食品を吸着できる」とアピール。コンベヤを流れる冷凍ハンバーグをロボットで移載するデモを見せた。

ブラザー工業は工具を100本搭載できる最新の30番マシニングセンタと新型パレットチェンジャーを披露。「かなり好評で九州では見積りの嵐だ。30番のマガジンはこの程度という固定観念を覆した」とする。会場ではストッカーに錆に強い日研工作所の防錆ホルダを格納するコラボを行った。

「どてらい市はおそらく初出展」と語ったのは寺岡精工。重量検品とバーコードによる二重検品ができる「AIピッキングカート」を見せた。商品重量とサイズを「サイズゲート」と呼ばれる設備でスキャンしてカート側に登録でき「人が測定する手間がない」と言う。シンクスは開先加工機を出品。「ベースはH鋼の開先加工機だが、小さい板やコラムなどの加工もできる」と汎用性を訴求した。

(日本物流新聞2025425日号掲載)