屋外設置型、タッチパネル機投入
明治機械製作所は、スクリュコンプレッサの新型モデルを相次いで発売した。更新案件のなかでもニーズが高まっている屋外設置型を追加。稼働データの収集と遠隔操作が可能なタッチパネル搭載モデルをラインナップに加えることで、IoT構築に付随する新規需要獲得を目指す
スクリュコンプレッサで屋外設置型を販売するのは初めて。「レシプロコンプレッサで一時期提案していたものの、時代が追いついていなかった。屋外設置型は、通路や階段下などのデッドスペースを有効利用できるだけでなく、コンプレッサ室に代表される設置コストを大幅に削減できる。そういったメリットを改めて伝えていく」(担当者)という。
インバータ制御の「ODS?V(D)シリーズ」(出力=11~75キロワット)と二位置制御の「ODS?E(D)シリーズ」(3.7~75?`ワット)を市場投入した。吸入・排風ダクト構造を見直すことで、騒音値を50~60dBまで抑えた。機内への雨水の侵入を、最小限に食い止める専用ボンネットを採用。15~75キロワット機は、外部への油流出を防ぐオイルフェンス機能を備えている。
一方、5.7インチタッチパネルを採用したパッケージスクリュコンプレッサ「MAS22VD?E」は、ボリュームゾーンの大きい中小・中堅企業を想定したモデル。リアルタイムの運転状態だけでなく、系統図をビジュアルで表示できるようにした。
オプションで遠隔監視システムを用意した。コンプレッサに取り付けた通信ユニットから携帯電話回線を通じて、運転情報を遠隔監視サーバーに蓄積する。稼働状況はパソコンやスマートファンで確かめられる。
担当者は「動力の把握はデマンド値削減のような省エネの糸口になる。タッチパネル自体に目新しさはないが、遠隔監視はIoT構築を見据えた新しいサービスとして位置付けている」と話していた。
(2021年5月30日号掲載)