スター精機、省スペースのパレタイザーで物流に攻勢
- 投稿日時
- 2022/08/26 09:10
- 更新日時
- 2024/08/19 13:19
動線がシンプルな直交ロボ活用
スター精機(愛知県丹羽郡大口町)が、物流現場向けのパレタイザーの提案を強化している。
同社は元々射出成形品の取り出しロボットで高いシェアを持っており、ロボットハンドなど要素技術の知見も豊富に有する。その技術を活かす形で、2020年に自動化需要の高い物流業界に参入。直交ロボットの総合メーカーとして提案の裾野を広げている最中だ。
一般的に、対象となる生産工場の既存ラインやクリーンルームでは設置場所・引込ルートの天井高や機械の設置スペース不足が自動化の妨げとなるケースが多い。こうした状況に頭を悩ませる企業も少なくないが、スター精機が提案するシステムの優位性は、縦・横・高さ全方向の省スペース性だ。
同社が物流向けに展開するのは、直交ロボットを用いたパレタイザーの標準タイプ「PXWシリーズ」と天井高を抑えた「PXTシリーズ」。PXWは可搬重量20・35・50?`(ハンド含む)、PXTは同20・35?`の機種をラインアップしており、段ボールを把持してパレットに自動積載する。特徴的なのはともに自社開発の直交ロボットを用いていることで、これにより積載するパレット数を増やしても動線が散らばらず、多関節ロボットと比べ省スペースで導入できる。さらにPXTは全高2000?_(35?`可搬は2214?_)と機械高さが低いため、天井高さに制限を抱える現場にも設置が可能だ。
PXTはサイコロ型ボディキャスター式で女性でも移動可能なため、業務の繁閑に応じたレイアウト変更にも柔軟に対応できる。さらに搭載したレーザーセンサーで安全性能も担保した。PXWは基礎工事不要で、床へのアンカーは脚部4カ所のみと手軽な設置が可能。加えてレイアウトに応じたストローク変更にもフレキシブルに対応する。「多関節ロボットと比べ半分以下の省スペース設計」といい、これまで自動化の難しかった現場での活用が期待できる。
(2022年8月25日号掲載)