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三菱電機名古屋製作所、100周年迎えFA・デジタル強化

シーケンサ(月産30万~40万台)と表示器を製造するE4工場。AMRや多関節ロボットを活用する一方で、作業者によるセルでの組立・試験も

 三菱電機は99日、主力工場の名古屋製作所(名古屋市東区、従業員約3500人、建物延床面積252千平方㍍)が1日に設立100周年を迎えたのを機に建屋の一部を報道陣に公開した。
 「FAの第一歩はここから始まった」
 田中貴久・名古屋製作所長(FAシステム事業本部副事業本部長)は感慨深く話した。名古屋製作所は同社設立の3年後の1924年、総員214人で三相モーターなどの生産を開始。その後生産品目を増やし、現在はシーケンサやインバータ、サーボ、ロボット、各種ソフトウェアなど計11品目を製造。同じ敷地に2021年に設けた産業メカトロニクス製作所ではNC、レーザー加工機、放電加工機を製造する。
 田中所長が「ここでの現場改善活動から始まった」と紹介するのはFA-IT統合ソリューション「e-F@ctory」。生産現場とエッジコンピューティングとITシステムを繋ぎ、生産性・品質・環境性・安全性・セキュリティを向上する。「多品種生産が進むなかで高効率生産をするにはFAがますます重要になる。当社全体のFAは工作機械分野の年率約7%成長を超えることを目指し、売上9千億円を目標とする」と自動化市場の拡大を見据える。
 カーボンニュートラル(CN)への対応など製造業における社会課題は複雑化している。田中所長は「デジタル基盤『Serendie』(社内外のデータや人財、技術を活用するもので、これを利用した価値共創プログラムを今年5月に始動)により新しい生産方式、CNSCM最適化など生産全体の最適化を提案していく」と言う。

三菱電機名古屋製作所100周年迎え視察会P1.jpg

田中貴久・名古屋製作所長

2024925日号掲載)