東陽、創業70周年式典を盛大に
- 投稿日時
- 2025/01/30 09:00
- 更新日時
- 2025/01/30 15:51
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東陽(愛知県刈谷市)は1月に創業70周年を迎え、記念式典を名古屋市のマリオットアソシアホテルで1月15日に開催した。会場には多くの仕入れ先メーカーやパートナー企業が集まり同社の節目を祝福。大村秀章愛知県知事やファナックの山口賢治社長、オーエスジーの石川則男会長、山善の岸田貢司社長らが壇上で祝辞を述べた。
披露された映像では、刈谷で発足した機械工具商社が、世界各国で事業を展開する連結売上高1430億円(2024年3月期)の企業にいたるまでの歩みが紹介された。大量生産の時代で活気づく自動車市場に飛び込み、その一環として1968年に当時としては画期的なショールームの色合いを持つ機械展示場を業界に先駆けて設立。70年、80年代には「買い手がいる物は何でも売る」と多角化を進めて業績を拡大させつつ、今につながる顧客第一主義の精神を確立した。88年に米国進出を果たしたことを皮切りに国内外の拠点を拡充し、現在はグループ会社を含めて世界9カ国70カ所の拠点を持つという。
席上、羽賀昭雄会長は「トヨタ自動車様の発展と、それを取り巻くトヨタグループティア1を中心とした自動車部品産業の世界的な生産拡大がここまで成長できた最大の要因」と感謝を表明。「次は100周年に向かい精いっぱい努力いたします」と結び、繰り返し謝辞を述べた。
羽賀威一郎社長は式典に参加した企業の長年の協力に感謝を述べつつ、自動車業界の現状を踏まえてさらなる成長へ向けた決意を表明。「世界中の自動車メーカーが生き残りをかけた変革を開始している。皆様とこの大変革期へ柔軟に対応しながら、世界に通用する価値観、未来につながる基盤を創造し社会と世界に貢献していくことが、東陽の存在意義。起こり得る逆風を100周年に向けた追い風に変え成長したい」と力を込めた。
地元が刈谷市に近い愛知県・大村知事は太平洋戦争で九死に一生を得た創業者の故・犬飼芳雄氏との思い出に触れ「残された命を、会社の事業や国のために尽くすと言っておられたことが懐かしい。製造業を盛り上げ日本を盛り上げる、その中心で引き続き東陽さんにご活躍いただきたい」と語った。
(日本物流新聞2025年1月25日号掲載)