
伊賀・奈良事業所で年間1700万kWh
DMG森精機は3月下旬、段階的に設置を行っていた伊賀事業所(三重県伊賀市)と4月に世界最大級の自動化システムソリューション工場として開所する奈良事業所(奈良県大和郡山市)の太陽光発電システムで、全量発電を開始した。
グループ最大の拠点である伊賀事業所は、22年8月より工場棟屋根に太陽光パネル設置工事を開始しており、25年2月にパネル設置面積約13万平方㍍、パネル容量約1万3400㌔ワットの国内最大級となる自家消費型の太陽光発電システムで全量発電を開始。年間発電量は約1400万kWhで、伊賀事業所の年間電力需要の約30%をまかなう見込み。
また現在改修工事中の奈良事業所にも伊賀事業所と同様にテス・エンジニアリング(大阪市淀川区)が提供するオンサイトPPAモデルを活用した発電システムを導入し、24年11月よりパネル設置面積約2万9000平方㍍、パネル容量約3000㌔ワット、年間発電量約300万kWhで奈良事業所の年間電力需要の約30%をまかなう。
年間で削減できるCO2排出量は伊賀事業所、奈良事業所それぞれで、6000㌧、1300㌧としている。
「26年にはグループ会社のマグネスケール奈良事業所、27年には新潟県長岡市のグループ会社の新拠点でも太陽光発電を開始する」(同社)
伊賀・奈良事業所にはそれぞれ1000kWh、600kWhの蓄電池を設置し、土・日に発電した余剰電力を備蓄。災害時のオフィスの空調・照明用電源やサーバー用電源として約10時間分をカバーする。伊賀事業所では自家発電設備をバックアップ電源として、太陽光発電システムとハイブリッド運転し、平時の約7割の電力負荷で3日間以上の工場操業に必要な電力を供給、事業継続する。
(日本物流新聞2025年4月10日号掲載)