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DIC、触覚を増幅する表面検査デバイス

投稿日時
2026/07/22 15:24
更新日時
2026/07/22 15:25
表面品質チェックデバイス「Tacthancer(タクトハンサー)」の手袋型イメージ。披露したフィジカルAI展(7月1~3日、東京ビッグサイト)のブースには人垣ができた

熟練の指先を誰にでも

製造現場における外観・表面検査の属人化や、既存の検査装置で対応しきれない複雑形状のワークへの対応は、多くの企業が抱える根深い問題だ。熟練技術者の勘や経験に頼る検査工程は習熟に膨大な時間を要し、品質管理の安定化や効率化を阻む要因となっている。

こうした課題を解決すべく、化学大手のDICが開発したのが表面品質チェックデバイス「Tacthancer(タクトハンサー)」だ。メタマテリアル構造(周期構造)を採用した微細な突起が並ぶシートで、手に持ってワークをなぞるだけで、ワーク表面の凹凸や歪み(面ひずみ)による刺激を増幅する。素手だけでは感知しにくい数ミクロンレベルの微細な傷や欠陥が、誰でも感じ取りやすくなる。

接触式のためワークの色や材質を問わず、パイプの内部や複雑な形状にも対応できる。手袋型や指サック型の有償プレ販売を開始しており、自動車や金型分野から強い引き合いがある。触覚を波形データとして可視化・記録できる「デジタル測定版」も開発中で、来年以降の発売に向けて進めている。

 

(日本物流新聞2026年7月25日号掲載)