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共和、第4世代ファイバーレーザー溶接機

投稿日時
2026/08/05 09:00
更新日時
2026/08/05 09:00
Liteシリーズ

「FANATEC」の展開加速

ガス・熔材商の共和(京都市南区)が、現場知見を活かしてメーカー部門(新規事業部)を立ち上げ展開する、第4世代ファイバーレーザー溶接機「FANATEC(ファナテック)」シリーズが加工現場で確実にシェアを拡大している。同社がガス・熔材の供給を通じて培った現場ニーズを細かく把握し、米国企業との共同開発により日本のものづくり環境に適合した「日本仕様」を展開。市場では、高価格帯の日本製高性能製品と、安価だが信頼性に不安が残る海外製の中間を埋める「第三の選択肢」として受け入れられている。

ビーム品質の高いファイバーレーザーの特性を引き出し、深い溶け込み溶接を可能にした。新規事業部の中村和也次長は「例えば2000㍗機であれば、ユーザーは当然ノズル先でも2000㍗の出力が出ていると考えるが、実際に測定してみると海外製の中には10%近く出力が低下している例も見受けられる。当社は、心臓部となるレーザー光源に信頼性の高い米国企業との共同開発による高性能発振器を搭載した。さらに主要部品にも日本やヨーロッパ、アメリカの製品を採用することで、高品質を実現している」と強みを語る。出力低下は、光ファイバーのカップリングロスや、熱レンズ効果など温度上昇に伴う励起効率の低下が主な原因とされる。

製品ラインナップは、水冷仕様、空冷仕様、さらには協働ロボットと連携した自動化ソリューションまで揃える。独自の「スイングビームシステム」を搭載することで、高精度な溶接品質と高速化を両立。最新のダブルウォブリング仕様では8種類のビーム形状を選択でき、可変スポットサイズにより材料のギャップを補いながら、美しいウロコビードや深い溶込みを実現する。

従来のTIG溶接に比べて3~5倍の高速溶接が可能で、トップクラスのワイヤー送給性能により安定した生産を可能にしたという。

また、水冷仕様では1台で溶接、薄板切断、溶接焼け取り、レーザークリーニング(錆や塗料、汚れの除去)の4つのモードを切り替えられる「4in1仕様」のハンドトーチを採用(空冷は3in1仕様)。多品種少量生産の現場に柔軟性をもたらす。さらに、最大3000㍗機も展開しており、板厚8㍉まで溶接可能なことから、厚物を取り扱う製缶業での採用も増えている。

■高コスパの溶接専用機投入

近年特に引き合いが強いのが空冷仕様だ。チラー(冷却水循環装置)を不要とし、機器本体を約74㌔、トーチをわずか650~900㌘へと大幅に軽量化。ワイヤー送給装置や保護ガスボンベをまとめて搭載できる専用台車も標準付属し、現場内でのスムーズな移動作業を実現した。

この空冷シリーズへ新たに投入されたのが「Liteシリーズ」だ。これまで培ったコア技術をそのままに品質を維持し、溶接機能に特化することでコストとサイズダウンを徹底した。12001700W2機種を展開し、最大溶け込み深さは4.5ミリとなる。

ほかにも、主要ロボットメーカー各社の製品と高い互換性を持つ「自動化専用機種・協働ロボット溶接システム」や「ロボット専用ヘッド(トーチ)」も提供する。同社では2年間の品質保証期間を設定しているほか、納入時にはレーザー安全講習や丁寧な操作説明を実施。京都と横浜のサービス拠点による保守・バックアップ体制も構築することで顧客の安心度を高めているという。

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新規事業部・中村和也次長



(日本物流新聞2026725日号掲載)