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  3. 北部九州どて市に3800人
ヘッズはAGVとAMRを展示

目標12%上回る売上

 展示商談会「北部九州どてらい市」(地元販売店38社が主催、出品メーカー231社)が、418日から20日にマリンメッセ福岡(福岡市博多区)で開かれた。3日間で3856人が来場し、目標の30億円を約12%上回る335958万円の売上を記録した。
 開会式では主催店を代表して森野の森野滋会長が「これからの30年は人口減少で、今までと同じやり方では人手が足りない。昔のどてらい市と今の違いは情報の『内容』だ。今回がお客様の立場に立った、より密接で誠実なコミュニケーションを取る最初のどてらい市になれば」と挨拶。出品メーカーを代表してファナックのロボマシンセールス本部 小嶋邦夫副本部長は「今日は九州から元気を頂けると楽しみに富士山の麓から来た。工作機械業界にとって昨年度は数字こそそう悪くないが肌感覚では大変厳しい一年だった。今年11月にはJIMTOFが開催されるが、メーカーとしては市場の動向をキャッチアップし、ニーズを拾い上げることが重要と考えている。変化の激しい時代においてどてらい市は、メーカーにとってお客様が求めていることを直接じっくりうかがえる絶好の場だ」と話した。事務局本部を代表して山善の岸田貢司社長は「モノづくりを支える、中小のモノづくり企業の方々を下支えするのが我々。その方法は対面営業が可能なこのどてらい市の舞台だ。新年度にあたり社員へ『今はただひたすら現場にこだわれ』と繰り返し伝えているが、まさにその現場がこの3日間だ」と力を込めた。

■新製品と地元企業

 地元福岡に本社を置く出展企業のヘッズは全高195?_でカゴ車の下に潜り込めるAGVと、小型だが可搬重量800?`のパワフルなAMRを披露。「専用設計できるのが最大の強みで、これまで製作した無人搬送車の種類で言えば日本イチではないか。コンベヤやリフターを搭載したり、元々ロボットSIerをしていたため協働ロボも搭載できる」と言う。
 新製品・新提案も見られた。京セラインダストリアルツールズは4月発売の、切削工具のインサート交換に特化した充電ドライバー「DTD500」を出品。「電動ドライバーとトルクレンチの機能を合体させた。従来の人手によるインサート交換ではトルクがばらつき、トルク不足で最悪の場合は機械破損につながる。それをトルク管理しつつ電動化できる」と利点を挙げる。
 近日発売予定という電動吸着ハンド「e-VEE」を展示したのは日東工器。ロボットに取り付けて使うユニットで、真空ポンプ内蔵のためコンプレッサーからのエアー供給が不要に。「電力が最大で77%削減できる」とする。

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(写真=左から山善の岸田貢司社長、ファナックの小嶋邦夫副本部長、森野の森野滋会長)

2024515日号掲載)