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ノーリツ、給湯機製造過程の廃材を再資源化

投稿日時
2025/11/05 09:00
更新日時
2025/11/05 09:00
給湯機の製造過程上、廃棄される寒水石を有効活用したミネラル土壌改良材「ゼオカル」製造を通して障がい者雇用も推進する

ミネラル土壌改良材に

ノーリツの特例子会社のエスコアハーツと、農園芸関連用品を手がけるwelzo(本社:福岡市、金尾佳文社長)のグループ会社のサンアンドホープが協業し、給湯機の製造過程で廃棄されていた「寒水石」を再資源化する。共同開発したミネラル土壌改良材「ゼオカル」として、10月14日から全国のホームセンターやwelzoグループを通じて農家への直販を開始した。来春にはインターネット販売も予定している。

エコジョーズなどの高効率給湯器にはガス燃焼の過程で発生する弱酸性のドレン水を中和するための中和器が搭載されている。ノーリツではエスコアハーツの障がいのある従業員が働く生産ラインでこの中和器を製造しているが、中和器内部で中和剤として使われる寒水石の約11%が規格外として廃棄されていた。脱炭素社会実現に向け、高効率給湯機の引き合いが高まり、廃棄量の増加が見込まれるなか、エスコアハーツとサンアンドホープは廃棄される寒水石を再資源化した園芸・農業向けのミネラル土壌改良材「ゼオカル」を共同開発。寒水石は植物の成長に必要なカルシウムを多く含み、土壌のpH調整効果を持つ。ゼオライトを組み合わせて保水性と通気性を上げ、養分の保持強化など土壌環境を改善できる。

サンアンドホープは肥料製造における原料の配合や袋詰め、パッキングなどの工程を障がい者スタッフが行っており、ゼオカルの製造にもそのノウハウが生かされる。「従来廃棄していた寒水石の有効活用と、障がい者雇用の継続的な推進を図る」(同社)

(日本物流新聞2025年10月25日号掲載)

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