ブラザー工業、工具100本搭載の30番MC
- 投稿日時
- 2025/04/16 09:00
- 更新日時
- 2025/04/16 09:00

工具の段取り時間短縮
ブラザー工業は4月1日、100本の工具を搭載可能な主軸30番マシニングセンタ(MC)2機種を発売した。「主軸30番の小型の工作機械分野で初」(同社)といい、多品種小ロット生産における工具の段取り時間を短縮する。工具ストッカーは機械内のため場所を取らず、独自機構で高速に工具を入れ替えられる。
100本の工具を搭載できる仕様を追加したのは、SPEEDIOシリーズのベストセラーモデル「S700Xd2」と傾斜ロータリーテーブル搭載の「U500Xd2」。28本の工具を収納できる機械前面のマガジンの左右に、36本ずつ収納可能な工具ストッカーを搭載した。正面のマガジンと左右のストッカーの工具受け渡し時間は最短5秒。100本マガジンの管理機能を工具管理アプリに追加し、直感操作やストッカーからマガジンへの一括移動もできる。
追加した2機種「S700Xd2-100T/U500Xd2-100T」専用のパレットチェンジャー「PC-1」も発売した。最大40枚のパレットが収納でき、夜間など長時間の稼働を可能にする。ワークや治具形状によらずパレットを搬送するパレットクランプを採用しており、ワークを変更する際の治具の段取り替えが不要で段取り工数を減らせる。上述の2機種と組み合わせることで、同程度の工具とパレット数を持つ他社のMCと比べて設置スペースは約半分に。1台のPC-1に2台のMCを接続することもできる。
(日本物流新聞2025年4月10日号掲載)