1. トップページ
  2. ニュース
  3. OSGグラインドテックが新工場を披露、3年後に売上1.6倍へ

OSGグラインドテックが新工場を披露、3年後に売上1.6倍へ

投稿日時
2025/07/03 09:00
更新日時
2025/07/03 09:00
森を切り開いて竣工した新工場

オーエスジーの100%子会社、OSGグラインドテック(旧エスデイ製作所)は69日、26億円を投資し今年1月に竣工した新工場(茨城県常総市、従業員59人)を報道関係者に披露した。近隣にあった旧工場の設備とオーエスジーがもつ加工機11台を移設し、生産能力を高めた。

新工場は守谷駅から車で40分ほどの農業エリアに立地する。敷地27823平方㍍に延床面積6377平方㍍の工場・事務所棟をもつ。保有する設備はねじ研削盤、工具研削盤を中心に小型機、測定機を含め計150台。月産能力は転造丸ダイス900セット、超硬エンドミル1万本、エンドミル・ドリルなどの再研磨13000本。3年後には超硬エンドミルの月産数を現状の3倍の3万本に拡大するなどし、売上高を25年度の約16倍となる12億円以上を目指す。自動化をふんだんに採り入れ改装工事を進めるオーエスジーの大池工場(愛知県豊川市)でも圧造製品を製造するが、新工場は自動化しにくい多品種少量生産品向けと位置づける。今後、設備増強を計画するとともに2300平方㍍ほどの空いた敷地はコーティング工場として活用する考え。

オーエスジーの石川則男会長CEOは「老朽化していた旧工場を一新し、地政学的リスクにも備える。超硬エンドミル、ドリルの市場が拡大傾向にあり、海外の人件費が高騰していることもあって竣工のタイミングとしてはよかった」と話す。売上拡大策についてOSGグラインドテックの狩生宗毅社長は「圧造製品を手がける国内メーカーは少なく、当社グループのなかで生産を集約することで生産量を増やす。超硬エンドミルは特殊受注品を含め標準のなかの小ロット品の生産を当社が担っていく」と説明した。

OSGグラインドテック・新工場を披露P2.jpg

正門近くに設置したモニュメント「宇宙を磨く」(彫刻家・三澤憲司氏作)の油絵を銅板に焼きつけた感謝状を大和ハウス工業に渡すオーエスジー石川則男会長CEO(左)とOSGグラインドテック狩生宗毅社長(右)

(日本物流新聞2025625日号掲載)