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腹起し用親綱支柱をボルト1本の超省力施行に

投稿日時
2026/06/10 09:09
更新日時
2026/06/10 09:13
ボルト1か所をインパクトレンチで締付けるだけで挟み込む「Go-one 次世代型腹起し用親綱支柱」。確かな安全性だけでなく取り付け・解体時間も大幅に短縮

業界初・仮設工業会の単品承認取得

 地上の安全性に比べて、地下山留め工事の「腹起し(H形鋼などの鋼材)」に取り付ける親綱支柱への安全対策は盲点になりがちだった。高所作業をする作業員の命を守る重要な機材でありながら、明確な公的基準が存在しなかったためだ。この分野において、港製器工業(大阪府高槻市)が開発した「Go―one(ゴーワン)次世代型腹起し用親綱支柱」が、業界の新たな安全指標を打ち立てている。厚生労働省管轄の(一社)仮設工業会と連携して厳しい強度試験等の規格を策定し、同工業会の単品承認認定を「業界初」取得。曖昧だった親綱支柱の安全性を確立した。

従来の親綱支柱は、H形鋼の上部フランジのみにボルトを取り付けたり、無理に食い込ませて固定する形状が多く、機材破損や締付け不良による転落事故が課題となっていた。同社は4年にわたり材質や厚みの試作を重ね、H形鋼の上下からフランジを確実に挟み込む構造を開発。万が一、現場での締め忘れや締め付けが甘い場合でも、独自のU字型爪形状が外れを防ぎ、最悪の事態を想定した安全マージンを確保している。

現場の省力化に直結する扱いやすさも特長。従来製品が複数本のボルト調整を要するのに対し、同製品は上下から挟み込んでボルトを1本締めるだけで取り付け・解体ができる。簡単・直感的に作業でき施工スピードが劇的に上がり、導入現場から「これまで4人工必要だった作業が3人で完結した」など、人件費削減への効果を評価する声が上がっている。

主要なH形鋼サイズを広く網羅できるため複数種を用意する必要がなく、シンプルな形状は運搬やメンテナンス管理も容易。高層ビルやマンションの地下工事など大型プロジェクトでの採用が始まっており、新技術情報提供システム(NETIS)も申請中だ。安全性と施工性が厳しく問われる新時代に向け、全国への普及を加速させる。



(日本物流新聞2026年6月10日号掲載)