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モノづくり入門

【第40回】いまさら聞けないモノづくりの基礎知識 
加工素材を知ろう−−(2)

投稿日時
2026/06/24 14:32
更新日時
2026/06/24 14:36

モノづくりの素材と対応について前回、鉄系素材を概観しました。今回は「非鉄金属・新素材」を見ていきます。

非鉄金属で代表的素材がアルミニウム。重さが鉄の約3分の1と軽量で強度があり、錆びにくいのがアピールポイントです。車体の軽量化を図るべく車や鉄道などで採用率を高めているほか、薄くて腐食しない飲料容器用としてアルミ缶も普及済み。アルミ缶はリサイクル率の高さも好感され盤石です。さらに熱・電気の伝導率の高さも(銅には劣るけど)多方面で採用の理由に上がっています。

アルミは細かく分類され、純アルミから、ジュラルミンのような合金系で銅を加えた高強度タイプ、マンガンを加えた耐食性の高いタイプ、また鋳物用・ダイカスト用など400種以上を数えます。このあたりについては(一社)日本アルミニウム協会の冊子「アルミとは」(WEB公開)が平易に詳細をまとめていてオススメ。

アルミを加工する側に目を転じると、アルミの高速切削加工などは既に確立済みとされますが、シリコン含有率の高いタイプなど材種によって切削難度の高いものがあります。曲げや溶接でも材種によって加工のポイントやノウハウが異なります。

加工素材としての非鉄金属では、最近の銅の需要増も見落とせません。この5年ほど続く価格上昇が気になるものの、導電性が高く電線や配線関係で、また車ではEVがガソリン車の4倍ほどの銅を採用している点など注目です。ほか非鉄金属材としてチタン、インコネル、亜鉛、鉛、ニッケルなどが上げられますが、錆びにくく耐食性が高い点でほぼ共通します。このうちチタン(いわゆる64チタンなど)やインコネルは難削材として知られ、加工条件(スイートスポット)が限られ、相当の設備も必要になります。

他方で金属部品の代替素材として炭素繊維やエンジニアリングプラスチックに期待が広がっている点も関心事。金属加工工場がこれら新素材の加工を行う例も増え、成形の難しさなどをどう克服していくか注目されます。とりわけスーパーエンジニアリングプラスチック(PEEKは代表的)は剛性も高く将来性が高まっている感。ある機械メーカートップはつい最近「(複合炭素繊維材の)CFRPとともにPEEKが革命的な材料になる」と断じています。




技術はハードルを超えて進化


技術はほぼ常に、目前のハードルを乗り超えて進化のスピードを上げるとされます。人生に似ているかもしれませんが、昨今の生成AI やヒューマノイドロボットなどは怖いほど進化に弾みをつけています。素材対応でいえば本文で取り上げた難材やCFRP、PEEK向けに特化した切削工具が次々生まれ、全体としてはまだ難点克服中という面も残りますが、その先の飛躍可能性を注視したいものです。





(日本物流新聞2026年6月25日号掲載)