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連載

工業系YouTuber【なんとか重工とんこつ】 
卓上旋盤に割り出し機能を追加

投稿日時
2026/04/10 14:59
更新日時
2026/04/10 15:03

みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。今回は、「設計のプロ編」をお送りします!

以前、卓上旋盤に第二スピンドルを取り付けて、なんちゃって複合機に改造してみたのですが、これが思ったより良い結果だったんですよね。そうなると当然、もっと改造して便利にしたくなります。機械好きの悪い癖です(笑)。

卓上旋盤でもフライス加工ができます!

そんなある日、以前コラボさせていただいたミスミさんからご連絡をいただきました。

前回はMISUMI FRAMESの紹介でコラボさせていただいたのですが、今回はmeviy(メビー)というサービスです。

meviyは、加工部品をオンライン上で見積・発注できるサービスで、設計データがあれば必要な部品を製作してもらえます。生産設備を持っていなくても、設計ができればモノが手に入る。すごいサービスだと思いました。

そこで今回は、卓上旋盤に割り出し機能を追加して、さらに進化させることにしました。加えてX軸にバーティカルテーブルを追加し、主軸にエンドミルを掴ませることで、なんちゃってフライス加工もできるようにします!

ただ、こういう改造は思いつきだけでは、なかなか形になりません。設計はご縁があって、機械設計のプロ・ダイセキさんにお願いしました。

こちらの要求したポイントをしっかりクリアしていたのはもちろんですが、驚いたのは80%の部品がミスミさんの標準部品で設計されていたことです。いつも自分でも設計はしているものの、やはりどの分野もプロは違うなと感じました。

そして残りの20%は、meviyのサービスで製作していただきました。3Dモデルをアップロードするだけで自動で見積もりされ、そのまま注文もできます。標準部品も加工部品もすべてミスミで揃うので、注文履歴も追いやすく、同社ユーザーにはかなり使いやすいサービスだと思います。

サービス開始当初は「町工場が潰れる!」なんて言われていた気がしますが、実際にはすべての部品をミスミで製作しているわけではなく、協力工場にも依頼して製作しています。そういった仕組みも含めて、なるほどなと思いました。

■フライス加工を実現

届いた製品はとても丁寧に梱包されていて、公差、表面処理も完璧でした。生産設備を持っていなくても、設計さえできればちゃんとしたモノが手に入る時代だなと実感します。

届いた部品を組み立て、一部の標準部品には追加工を行い、3Dプリンターでストッパーも製作。さらに卓上旋盤本体へ取り付け穴を加工し、無事にバーティカルテーブルと主軸割り出し機能が追加されました。

これによって、主軸にエンドミルを掴み、バーティカルテーブルにワークを固定することで、フライス加工が可能になります。本来、汎用旋盤はワーク中心にしか穴あけできませんが、今回の改造でワーク端面や円筒に、割り出しを使って穴をあけることも可能になりました。

割り出しにはタイミングプーリーを使用していて、5度刻みで正確な割り出しが可能です。見た目はわりと地味なのですが、こういう機能追加が一番できることを増やしてくれたりします。

今回の改造でできることは一気に増えましたが、使いこなすにはなかなか難しいです。

やれることが増えるのと、上手く使えるのはまた別ですよね。

ただ、1つの機械でもこれだけやれるという可能性は、十分にお見せできたかなと思います。まあ、私が設計した訳ではないんですけど(笑)。

卓上旋盤だからここまで、ではなく、卓上旋盤でもここまでできる。そう思える改造になりました。それに今回は、プロの仕事を垣間見られたのも大きな収穫でした。やはり各分野のプロには学ぶところが多いです。

次回もお楽しみに!



(日本物流新聞2026年4月10日号掲載)

工業系YouTuber【なんとか重工】とんこつ

工業系YouTubeチャンネル【なんとか重工】を、相方のケロと2人で運営。旋盤やフライス、マシニングに溶接機、3Dプリンターなどを活用して自分たちが作りたいモノを作るチャンネル。登録者数は13.7万人(2026年4月10日現在)