連載
工業系YouTuber【なんとか重工とんこつ】
協働双腕ロボット導入への道
- 投稿日時
- 2026/10/22 16:09
- 更新日時
- 2026/10/22 16:12
ファザーマシン2/Chapter82

双腕に電動ドリルとディスクグラインダーを持たせてみました
みなさん、こんにちは。工業系YouTubeチャンネル、なんとか重工のとんこつです。今回は、「ロボット導入編」をお送りします!
2022年、初開催となった「ロボットテクノロジージャパン2022」に足を運びました。会場には、人の作業をサポートしたり、自ら加工まで行ったりするロボットが並んでいました。その光景を目の当たりにし、「ロボットの時代が来るぞ!」と感じたことを覚えています。
とはいえ、産業用ロボットは数百万円から数千万円という世界。個人や町工場が気軽に購入できるものではありません。そこで、まずはレンタルできないかと探してみたところ、貸し出してくれる会社が見つかりました。
が、ここで新たな問題が発生します。
「ロボットを動かす資格はお持ちですか?」
……当然持っていません(笑)。
そこで急遽、カワサキロボットサービスさんの産業用ロボット特別教育を受講することになりました。
講習は2日間。安全に関する基礎知識から実際の操作、タブレットを使ったプログラミングまで、実践的な内容を学びました。
ちなみに、お昼のお弁当はハンバーグにエビフライと唐揚げ。コーヒーも飲み放題という充実ぶりです。ロボットを動かすにも、まずは腹ごしらえが大切ですからね!
最後には、映像を見て同じ動作をロボットに再現させる課題もありました。ロボット同士が干渉しないように動作を設定する必要があり、ヒヤヒヤしながらも、なんとか無事に修了。ようやくロボットを迎え入れる準備が整いました。
そして、工房にやってきたのが、川崎重工業製の双腕ロボット「duAro(デュアロ)」です!
ロボット導入を支援するロボカルさんから、業界歴20年近くの経験を持つ日比野さんにもお越しいただきました。
「世界で一番デュアロを販売してきた」と語る、心強い助っ人です。
デュアロの大きな特徴は、協働型ロボットであること。足元にはキャスターが付いており、人の手で移動させ、アジャスターで固定すれば設置できます。大きな安全柵が必要な一般的な産業用ロボットと比べ、限られたスペースにも導入しやすい設計です。
■双腕ならではの使い道
デュアロはアームを直接手で動かして位置を記憶させる「ダイレクトティーチング」に対応しているほか、市販のタブレットに専用アプリを入れてプログラミングすることもできます。ティーチングペンダントを使わず、直感的に扱えるのは大きな魅力です。
そして、双腕ロボットならではの実力も見せていただきました。2本のアームで木の板を挟み、そのまま横や後ろへ運ぶ実演です。
ここで気になったのが、「ロボットを2台並べても同じことができるのでは?」という疑問。デュアロは、2本のアームが同じ第1軸を共有しています。人間の腰のように一体となって動くため、物を挟んだ状態を保ちながら向きを変えて搬送できるのです。単に腕が2本あるだけではなく、双腕ならではの構造に意味があるんですね!
先端のハンドを交換すれば、電動工具も扱えます。バリ取りやネジ締めといった工程にも応用でき、人間が疲れて集中力を切らすことなく、設定した作業を繰り返せるのは大きな強みです。
デュアロの可能性を実感し、どうしても挑戦したい企画が浮かびました。それは、以前大きな反響をいただいた「チュッパチャップスを開けてみた」のロボットバージョンです。
「複雑そうですが、いけそうですか?」
そう尋ねると、日比野さんは「いけますね!」と力強く回答。
展示会での衝撃から始まったロボットお試し導入。ハンドを設計し3Dプリンターで製作するなど試行錯誤の末、果たしてデュアロは、チュッパチャップスを完全開封できるのか。結果については【ロボット編チュッパチャプスが開かないときの対処法。】をご確認ください!
(日本物流新聞2026年10月25日号掲載)