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オピニオン

(一社)バリ取り・表面仕上げ・洗浄協会 北嶋 弘一 理事長 (関西大学名誉教授)

投稿日時
2024/07/10 09:08
更新日時
2024/08/19 13:22

仕上げ効率化に繋げる生産工程の最適化

――(一社)バリ取り・表面仕上げ洗浄協会(DSC協会)の立ち上げから2年が経ちました。

「おかげさまで会員者数も順調に増えております。当会主催のバリ取り技術・表面仕上げ技術・洗浄技術のセグメンテーション展示会『最上級仕上げ加工技術展』も今年2回目の開催をさせて頂きました」

――最上級仕上げ加工技術展にはバレル研磨からバリの出ないドリルまで、仕上げ加工に関するメーカーが一同に会しました。

「当会会員企業は、金属製品に限らずプラスチック製品、カーボン製品などさまざまな機械加工プロセスにおける後処理工程の問題を解決できるソリューションをお持ちです。後処理工程も、各社が新たな技術を続々と打ち出しています。展示会はそうした最新の加工方法を見て頂き、ビジネスマッチングの場として活用して頂いております」

――地方での講演会やマッチングも積極的に行っています。

8月には砥粒加工学会様が新潟県長岡市のアオーレ長岡で826日から28日にかけて開催するABTEC2024に合わせて、展示会と会員企業の成果発表会、企業見学会を行います。また12月には長野県飯田市のエス・バード(飯田下伊那地域の産業振興と人材育成の拠点)で会員企業の発表会と技術相談会を行います」

――飯田市は精密機器をはじめ、モノづくりも盛んな地域です。

「最近は医療機器や航空機産業に携わる企業も増加しています。こうした付加価値の高い製品こそ、当会会員の技術力がお役に立てると思います」

――昨今では後工程の自動化も進みつつあります。

「自動化も進めるべきですが、やはり最終工程に手間をかけないように途中のプロセスにも着目して欲しいですね。最終的に処理すれば良い、という考えはもう時代に合わないと思います。途中の工程がいかに早くてもバリが多ければ結果的に手間がかかってしまいますし、自動化のメリットも薄れてしまいます。当会では工程の見直しから含めて、バリ取りや仕上げ加工を効率化するノウハウを持っていますので、生産現場でお悩みの方はぜひご相談頂きたいです」

2024710日号掲載)