YKK AP、大王製紙、北陸コカ・コーラと共同輸送開始
- 投稿日時
- 2025/10/01 09:00
- 更新日時
- 2025/10/01 09:00

片荷輸送解消でCO2・輸送時間を大幅削減
YKK APは9月4日、大王製紙と北陸コカ・コーラボトリングとともに共同輸送を開始したと発表した。これまで各社は工場から仕向地(商品配送先)への輸送で復路が空車となる「片荷輸送」が常態化していた。今回の取り組みによりこれを解消し、輸送の効率化と環境負荷低減を狙う。
共同輸送は、大王製紙の物流グループ会社であるダイオーロジスティクスが統括を担い、3社の出荷拠点を結ぶ運行ルートを1本化する方式で運用する。北陸と埼玉、静岡を結ぶルートでは、従来50%程度であった実車率が91.7%まで引き上げられ、輸送効率が大幅に改善される。
他にも、CO2排出量が年間約71.6トン(約34%減)、トラックドライバーの運転時間が年間1992時間(約43%減)削減できる見通し。7月31日付で国土交通省が募集する物流効率化法に基づく総合効率化計画およびモーダルシフト等推進事業の認定を取得した。
YKK APは、これまでにも新型輸送パレットの導入やトラックドライバーの荷待ち時間削減策、首都圏での供給体制強化など、輸送効率を高める取り組みを進めてきた。今回の異業種共同輸送によって、「サプライチェーン全体の最適化を考え、より一層物流の効率化を目指す」としている。
(日本物流新聞2025年9月25日号掲載)