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ノーリツ、熱ソリューション事業で非住宅・非対人領域へ

投稿日時
2025/01/17 09:00
更新日時
2025/01/17 09:00
左から熱ソリューション推進G小宮山岳梓リーダー、腹巻知社長、熱ソリューション事業G馬越亮輔リーダー)

未利用熱活用で脱炭素・コスト削減を

ノーリツは12月中旬、産業排熱や自然エネルギーの未利用熱の有効活用からカーボンニュートラル実現を推進する「熱ソリューション事業」の本格稼働を発表した。工場やプラント施設、農業や漁業など非対人事業者を対象とし、給湯器開発で培ったコア技術を活かし、未利用熱の活用からCO2排出量とエネルギーコストの削減を提案する。同社初のソリューション型ビジネスで、非住宅分野の非対人領域へ本格参入する構え。

現在、国内で供給される石油や石炭、天然ガスなどの一次エネルギーは、供給過程で約6割が未利用熱として排出されている。「電気を使って冷水を作るチラーとシミュレーションで比較すると、未利用熱はCO2とエネルギーコストを大幅に削減できる」(熱ソリューション事業グループ馬越亮輔リーダー)としながらも、未利用熱は施設や設備ごとに温度や熱量が異なり、汚れを含むため、汎用的なシステム設計が難しい。同社のコア技術である「燃焼制御」や「熱交換」、「流体制御」技術と、給湯器開発で培った技術知見を用いて非対人施設の熱利用システムのソリューションを提案。「顧客とのヒアリングで既存設備での未利用熱の状況を確認し、有効活用するシステムを案件ごとに最適に設計する」(熱ソリューション推進グループ小宮山岳梓リーダー)。

「事業開発部非住宅推進部」を新設し、20251月より非住宅推進部に熱ソリューション推進グループと熱ソリューション事業グループを配置。状況に応じ、熱交換器やヒートポンプ、ノズルメーカーなど社外のパートナーとも連携し、高付加価値ソリューションを提案する。

「明確な数字の目標は現在決めていないが30年までに50~100億ほどまで成長させる」と腹巻知社長は話す。

(日本物流新聞2025110日号掲載)