
中村留精密工業は2026年初頭に発売する複合旋盤「NT3Y-150V」を発表した。Y軸標準の上下3タレットと対向2スピンドルを持ち、L/R・上下同時加工で素早い生産を行う。加工条件に影響しない独自のアイドルタイム短縮ソフト「クロノカット」を標準搭載し、加工サイクルタイムを従来比30%短縮する。
同機は主軸とインデックスユニットを新たに設計。剛性を高めたことで高い切削条件で加工ができる。熱に強いフレーム構造で熱変位も抑制。このクラスで初めて直径80ミリのバー能力を持つ主軸が選べるようになり、最大28/15キロワットのモーターを搭載できる。ミーリングモーターは標準で7.5/3.7キロワットの出力で、最大毎分1万回転。大径ワークも「剛性と精度を保ちつつ素早い加工が可能」とする。
左右のタレットは一方が後退している際は原点を115ミリ越えて前進が可能で、長尺ワークやロングツールを用いた加工でも上タレットが使いやすくなる。価格は税抜4820万円で月20台の販売を目指す。
(日本物流新聞2025年7月25日号掲載)