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山善、家庭機器事業部が東京・大田で夏物商談会

投稿日時
2024/12/10 09:00
更新日時
2024/12/10 09:00
扇風機が来期35周年を迎えることを記念し特設コーナーを設けた

扇風機35周年記念し特設コーナー

山善の家庭機器事業部(中山尚律事業部長)は11月29日までの4日間、「オリジナル家電総合商談会」を東京都大田区の東京流通センター内の展示ホールで開いた。主に来年の春から夏にかけて発売する夏物家電(扇風機、サーキュレーター、パーソナルクーラーなど)や調理・家事家電、AV機器などを並べた会場には、流通業などから108社・348人が訪れた(前回展は96社345人)。

同事業部の入部康久副事業部長は足元の冬物商戦について「この頃の寒さでやっと動き出した」と年々冬の到来が後ろ倒しになる中での難しさを滲ませた。一方で、動き出しが早まっている夏物家電は、来夏も扇風機やサーキュレーターなどの店頭展開が早くから行われるとともに、「ここ数年のように猛暑の時期が来るとエアコンはもちろんのこと、コンプレッサーを搭載したコンパクトクーラーや移動式エアコンなど本格的に周囲環境を冷やす製品が求められるようになる」と需要の変化を語った。

来期、同社が扇風機を手掛けるようになって35年を迎えることから、会場には特設ブースを設置。1992年~94年に発売されたモスグリーンカラーが特徴の製品や今では見られなくなったむき出しのウレタン製の羽根が特徴のマジックファン、スケルトンが流行した際に出し200万台を販売した製品、高校生のアイデアを反映した足でスイッチを押しやすい製品など、9つの製品を並べた。背面には歴代のカタログなども展示し、懐かしさから足を止めるバイヤーの姿が見られた。

打って変わって会場中央には、今年6月に登場した新製品群であるバッテリー家電「ELEINシリーズ」を展開。扇風機やコンパクトクーラー、保冷温庫などを紹介した。初めて展示した来年2月発売予定の充電ステーションは、4つのバッテリーを同時に充電できるとともに、バッテリー装着状態ではポータブル電源としても使用可能。同事業部商品企画1部の村上幸輔MDは「充電ステーションの登場でELEIN本来の狙いであるバッテリーと太陽光発電の組合せによる、環境や災害対応など持続可能な社会の実現という方向性を明確に打ち出しやすくなる」と説明した。

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来年2月追加予定の充電ステーション

 

ポータブルDVDやモバイルディスプレイをラインナップするAV機器ブランド「Qriom」では、USB Type-C端子を搭載したモデルを披露した。ELEINを含むポータブル充電器からでも機器を稼働できるだけでなく、中にはデータ転送と高出力電源供給を1本のケーブルで実現するPD(Power Delivery)に対応した製品も用意した。同事業部商品企画1部の松島康智課長は「一つの機器を様々な所で使用するニーズが増えている。その際、問題となるのが電源。一般的に使用されている規格に沿った仕様にすることで、様々なシーンでストレスなく活用できるだけでなく、今お使いの製品を有効活用いただける」と話した。

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ELEINのバッテリーでAV機器を動かして見せた

(日本物流新聞2024年12月10日号掲載)