大有、フレコン塊砕の全自動化を実現
- 投稿日時
- 2025/11/20 09:00
- 更新日時
- 2025/11/21 10:29
「ハードブレーカー全自動式」を粉体展で初公開
大有は、新開発の全自動塊砕機「ハードブレーカー全自動式」を、国際粉体工業展大阪「POWTEX」(インテックス大阪、10月15日~17日)で初めて公開した。
近年化学・食品・医薬工場で問題となっている内容物が固化したフレキシブルコンテナバッグ(フレコン)の解砕作業を無人で行う待望の自動機として、業界の注目を集めた。
「ハードブレーカー全自動式」は、600キロから最大1000キロの内容物が固結したフレコンバッグを対象とし、塊を全自動で揉みほぐし、完全に解砕する装置である。
装置は、中身が硬化したフレコンをパレットごとコンベアにセットするだけで稼働する。塊砕位置では、テーブルが上昇してフレコンを垂直に持ち上げると同時に旋回させ、多角的に負荷をかける。サイドアームにより上面からも加圧・揉み解す機構を採用。これにより、フレコン内部の強固な固結を徹底的に解消する。
解砕処理後、中身が均一に解されたフレコンは排出コンベアによりパレットごと排出される。大有は、これまで手動式の「フレコンバックブレーカー」をラインナップしていたが、同機はそれらの機能を自動化した新機軸モデルとして位置づけられる。
同社関西支店長の正野浩一氏は、「フレコンの固結は、製品投入工程における安全上のリスクと作業効率の低下という、長年の課題であった。こうした課題を全自動で解決しうる同機に『こんなことができるのか』と、来場者からの反応は非常に上々だ」と述べ、新製品が持つ潜在的な市場ニーズへの適合性に強い手応えを示した。
(日本物流新聞2025年11月10日号掲載)