1. トップページ
  2. ニュース
  3. デンソーウェーブ、ラボ向けソリューションを展開

デンソーウェーブ、ラボ向けソリューションを展開

投稿日時
2025/02/17 09:00
更新日時
2025/02/17 09:00
定容システム

デンソーウェーブは、研究所や実験室における手作業を自動化し、正確で一貫性のある高品質な実験データを24時間収集可能にするソリューションを展開している。システムのラインナップは、想定される研究所の作業で汎用性の高い「液体調合システム」「定容システム」「粉体秤量システム」の3つとなる。

企業や研究機関等における研究では、研究者によってさまざまな実験やデータ処理が行われており、それらの多くは今日においても、熟練者による手作業だ。長時間にわたる繰り返しの実験やデータ収集が必要な場合もあり、研究者の過重労働が懸念される。また本来注力すべき探求への阻害要因になりうるとも言われる。

このような背景から、研究所や実験施設に専用機やロボットを導入し、実験を自動化するラボラトリオートメーションが注目されつつあるものの、研究所や実験施設はロボットそのもの導入実績・知見が乏しいことから、自動化は志向しつつも具体化がなかなか進みにくいことが課題となっている。

同社は、長年のFA分野での経験を基に人と協働できるロボットCOBOTTAを開発。研究所や学校などユーザーの工程に合わせて数々の事前検証テストや、導入に対応している。

ラボラトリ向けの自動化システムを標準化し、ロボットの導入経験がない、またはシステム選定のための人的リソースを割くことが難しい状況でも導入しやすいシステムパッケージを開発、販売を開始した。

開発したシステムパッケージは、人協働ロボットを活用したコンパクトな自動化システムのため、研究所や実験施設の既存レイアウトを大幅に変更することなく導入できる。また作業日時や分注量などの計測データが自動的に保存でき、容器のQRコードでトレーサビリティ情報を簡単に確認できるため、効率的な結果分析が期待できる。

■液体調合、定容、粉体秤量をラインナップ

液体調合システムは複数の液体を精確に分注し、マグネチックスターラーで撹拌するなど、液体調合の一連の工程を自動化するシステム。COBOTTAがさまざまな分析機器と連携し制御することで、省スペースで高度な自動化を実現。

定容システムは、複数種類の液体の分注、画像認識による精確な定容、液体の混和など、液体の定容に関する一連の作業を自動化するシステムだ。バラつきが生じやすい作業を自動化することで、一貫性のある実験データを収集する。

粉体秤量システムはAI技術により、複数種類の粉体材料を秤量するシステム。粉体の山の形状を認識し、指定量の秤量やサンプル調製を実現する。従来、言語化が難しかった作業を自動化することで、一貫した精度と再現性を確保するという。

(日本物流新聞2025210日号掲載)