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EMOショー会見でディスカッション「五輪のように出展・来場者にフェアな催し」

投稿日時
2025/04/07 09:00
更新日時
2025/04/07 09:00
左から工業技術博物館の清水伸二館長、VDWのマルクス・ヘーリング氏、ドイツメッセのハートヴィヒ・フォン・ザース氏、オークマの山本武司常務執行役員、ヤマザキマザックの山崎拓欧州副総支配人

219日に都内で開かれた生産技術展「EMO Hannover」(92226日、ドイツ・ハノーバー)の会見でパネルディスカッションが催された。前回の同展(2023年)には45カ国から1800以上の出展者が集まり、約140カ国から92千人(うち日本から1600人)が訪れた。ディスカッションのモデレーターとして日本工業大学工業技術博物館の清水伸二館長がEMOの良さを問うと、1975年の第1回展から毎回出展し続けるオークマの山本武司・常務執行役員は「デジタルで得られるのは言わば静的な知識。リアル展ではコミュニケーションにより生きた考えが聞け、それがお客様のさらに先のお客様のニーズが知れる」と話した。

ヤマザキマザックの山崎拓・執行役員欧州副総支配人は「当社の欧州中のスタッフが一堂に会して結束力を高められる」と直接的なセールス以外の利点を挙げ、「様々な国際展のなかでEMOほどフェアな見本市はないのでは。出展者は地元企業に偏ることなく、出展・来場者は世界のトレンドを知れる」とした。

主催者側からは「フェアといえばオリンピックに似たようなものと言える。50年の歴史もある。こんなブランドはそう多くはない」(ドイツメッセのヘッドオブニュービジネスのハートヴィヒ・フォン・ザース氏)、「サプライヤーとビジターの両方に国際性があり、両方が学び合える」(ドイツ工作機械工業会〈VDW〉のエグゼクティブダイレクターのマルクス・ヘーリング氏)との発言があった。

清水館長が「今後、EMOに期待することは」と振ると、山本氏は「工作機械業界全体の発展に寄与してほしい。若い人に魅力・やりがいを示す場になれば」と望んだ。山崎氏は「今後を担うZ世代はコスパを重視する。SNSや専用チャンネルを頻繁に更新することも必要になるのでは」と指摘した。

(日本物流新聞2025325日号掲載)