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santec、空間光変調器を3Dプリンター市場へ

投稿日時
2026/03/03 09:00
更新日時
2026/03/02 13:47
会場でのデモの様子。左手前の発振器から出力されたレーザーを中央の空間光調光器(反射型液晶デバイス)で受け、任意のプログラムに変換した後、右奥のスクリーンに表示した

レーザーの多点分岐・一括照射可能に

光検査装置や光通信ネットワーク向けの光部品などを手掛ける santec Holdings(愛知県小牧市)は、3Dプリンティング&AM技術総合展「TCT Japan 2026」に出展した。会場では昨年発表した高出力レーザー対応の空間光変調器(LCOS―SLM)「SLM―310」を軸に、粉末床溶融(PBF)方式や光造形方式の3Dプリンターメーカーに対し、加工プロセスの高度化を提案した。

空間光変調器は、入射したレーザー光の位相を任意に変調し、反射光の形状や強度分布を制御するデバイス。一般的にレーザーはガウシアン分布など固定的なビーム形状で出力され、調整は光学系による絞りなどに限られていた。SLMを用いることで、光学系を変更せずにレーザーを多点に分岐させたり、ビーム形状を変更させたりすることが可能になる。

同社のSLMは、従来からホログラム生成や光通信、量子コンピューティング用途で使用されてきたが、高出力レーザーへの対応が課題だった。SLM―310は1キロワット級の耐光性能を実現(従来機は数百ワット級)。金属3Dプリンターなど、これまで適用が難しかった高出力領域への展開を見込む。

同社担当者は、ビーム形状の制御が「レーザー切断や溶接、穴あけ加工などの効率化・品質向上に貢献できる可能性がある」と期待する。今後は、熱影響の最適化やスパッタの減少、より微細で複雑な形状の加工など、光技術の知見を強みにレーザー加工領域のさらなる拡大に寄与していく構えだ。



(日本物流新聞2026年2月25日号掲載)