イグス、プラ製バイクで日本各地150kmを走破
- 投稿日時
- 2025/04/15 10:38
- 更新日時
- 2025/04/15 10:41

モーション・プラスチック(可動部向け樹脂製品)を手掛けるイグスは創業60周年を記念し、廃プラスチック製自転車「igus:bike(イグスバイク)」で世界の拠点・地域を巡るツアーを行っている。3月17日、イグスバイクが日本に到着し28日までの12日間で全国各地を約150km走行した。
乗り心地は一般的な自転車と変わりなかった
26日に報道向けに行った試乗会で、同社・広報部長の浦川博之氏は「イグスバイクは当社のプラスチック技術と環境に対する理念を体現したイグスの象徴ともいえる製品」と説明。同製品は、ハブベアリングに潤滑剤不要の樹脂軸受けを使用するとともに、本体の50%に使用済みの漁網やシャンプー用容器などからなる廃プラスチックを活用した(重量ベース)。これにより、同社が目指す「GO ZERO Lubrication!(潤滑剤ゼロへ)」やプラスチックの再資源化の世界観を体現すると見る。
自転車のホイールをフレームに取り付ける部分にあるハブベアリングには、潤滑剤不要の樹脂軸受けを採用した
既に欧州では、イグスバイク「RCYL」としてオンラインで販売をしており、1800台の受注を得ているという。価格は1243ユーロ(日本円で19万円ほど)。一方で、国内での販売体制はまだと整えられておらず、日本法人としてサポート体制を構築する予定なども今のところないという。
今後の方向性として、「都市型モビリティへの応用」と「部品ビジネスの拡大」を目指している。特に、メンテナンスなどに課題のあるシェアバイクや公共自転車などの都市型モビリティでは、同社の樹脂部品を活用することで省力化することが可能になるのではないかと見られており、欧州を中心に取り組みを加速していきたい考えだ。
(2025年4月10日掲載)