【MEX金沢】工程集約、自動化、AIなど目白押し
- 投稿日時
- 2025/05/27 09:13
- 更新日時
- 2025/05/27 09:20
学生約700人とマッチングも
MEX金沢が5月15日から17日までの3日間、石川県産業展示館で開催され3万3181人が訪れた。1号館が新たに会場に加わり過去最大の279企業・団体、850小間で開催された。主催する石川県鉄工機電協会の稲葉良二専務理事は「人手不足は極めて深刻で50人以下の企業では日本人の採用はかなり厳しい」とし「富山県や福井県の学校にも声掛けし700人以上の学生を招待。地元企業とマッチングしている」とする。
人手不足を背景に工程集約や自動化提案が多くタケダ機械は平板ドリルマシン「ABP-616SⅣ」を参考出品。軸制御のスピードを25%アップ、ツーリングのストックも12本に増やし「夜間運転など、省人化に貢献できる」とする。シャフト加工の工程集約を提案するのが高松機械工業の「XYT―51」。従来工程では両端加工機のほか、マシニングセンタ、旋盤、搬送機などが必要だった作業を一台に集約。「機械毎に累積するズレが1つに集約されるため精度も安定する」と話す。
ワイヤー放電加工機に後付けできる簡易イニシャルホール加工装置「Smart―K1」を参考出展したのはソディック。「通常だと細穴加工機を別に買う必要があるが、同ユニットを使えば一台で細穴をあけてワイヤー加工を行える」とする。
中村留精密工業の「Dr.Tool」は工具の破損検知のほか新たに摩耗検知機能を搭載。「電流センサからのデータを蓄積し、その推移を波形で提示。破損した地点から傾向を分析し直前に閾値を設けることで破損前に機械を止めることなどが出来る」とする。ZOLLER Japanはツールプリセッター「smile」を初だし。測定の高さや径の制限はあるが「venturion」と同性能で価格を半分以下に抑えた。
ブラザー工業は30番マシン最大クラスの加工エリアを持つSPEEDIO「W1000Xd2」を提案。「従来はアルミがメインだったが加工能力が上がってきており鋼ブロック材(S50C)などの重切削も可能になっており、建機など大型ワークが多い北陸地域でも40番からの買い替え需要を狙える」とする。(6月10日号に特集掲載)
(日本物流新聞2025年5月25日号掲載)