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京都ビジネス交流フェア

投稿日時
2025/02/21 14:47
更新日時
2025/02/21 14:50
賑わいを見せた会場

フードテックとアート&テクノロジーエリア拡大
京大発ベンチャーなど多彩な出展者

「京都ビジネス交流フェア」が213日と14日に、京都パルスプラザ(京都市伏見区)で開催された。(公財)京都産業21が主催し、京都府内のモノづくりや情報関連企業など、昨年より増えた19420団(昨年18620団体)が出展。2日間で5800人が訪れた。

出展者の増加は京都府が掲げる産業創造リーディングゾーンと呼応する形でフードテックとアート&テクノロジーの展示ゾーンを拡大したのが要因だ。京都産業21市場開拓支援部の辻拓郎部長は「BtoBに特化した展示会であり、充実した商談が出来ると好評だ。関西・四国合同広域商談会を同時開催しており、そこに出展する発注サイドの大企業の担当者を、我々がコンシェルジュして今展に出展する京都の中小モノづくり企業と結び付けている。また採用を目的に学生さんの動員にも力を入れている」と話した。

■MC技術と超音波で精密石臼製造

フードテックゾーンに出展した伸栄・京都石臼は金属加工を出発点に、マシニング(MC)の技術と超音波加工技術を組み合わせ、石臼を製造。微細な凹凸、平滑精度を1000分の1で加工。抹茶の仕上り粒度を平均8~12ミクロンにする。加野健一取締役は「天然石は欠けやすいので超音波がかかっているスピンドルで切削加工している。この技術でつくった工業用石臼機が福寿園などでも使われている」と話した。

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石臼を紹介する京都石臼・加野健一取締役

エス.ラボはフィラメントの3Dプリンタを出展。担当者は「大きいものはペレット3Dプリンタになるが、より繊細なものはフィラメントが向いている。加工エリアが小さいフィラメントプリンタでは、中国製品との価格勝負になり太刀打ちできないので、加工エリアの大きな機種で勝負をしている」とした。

京都大学発のベンチャー企業STAR UPは図面管理システム「ARCHAIVE」を提案。高田尚さんは「AIを活用してOCRの自動入力やベクトル化を用い差分検出を行うことで見積もりを簡略化してリードタイムを短くする。図面フォイルを入れると、過去の似た図面などの複数の情報をもとに見積もりを行う。案件ごとの管理ができる点、差分検出の精度が高いことを優位性にしている」とした。

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京都大学の学生でもある社員がブースを切り盛りする京都大学発のベンチャー企業「STAR UP」 将来は京セラのような、京都を代表する企業の一つになりたいと意気込んでいた

NKEは人工筋肉腰サポーター「Airsapo(エアサポ)」を提案。引き合いが多かったと担当者はほくほく顔だった。

(日本物流新聞2025225日号掲載)