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生産性を高めた工作機械がならぶエリア

4年ぶり、新年度トップバッター

 新年度初めの展示商談会・どてらい市となった「第42回東北どてらい市」(販売店40社が主催)が478の両日、宮城県仙台市の夢メッセみやぎで開かれた。生産財・消費財メーカー250社が出展し、2日間で37億円超の売上を記録した。
 2019年以来、4年ぶりの開催となった。コロナ禍の影響は避けられず、客足は前回より2千人超少ない3273人にとどまったが、目の前で実演される多様な製品を前にして購入を決めるスタイルを待ち望んでいた来場者は多く、熱気を感じさせた。エネルギー価格の高騰や人手不足を受けて省エネ・自動化を切り口にした提案が多く見られた印象だ。生産財ではFSW(摩擦撹拌接合)に対応した工作機械(横中ぐり盤、門形マシニングセンタ、立旋盤)、バッテリーとの組合せを最適化することでコード式に比肩するパワーを持たせた充電式ハンマードリル、広範囲に冷風を送れる工場向け小型ポータブルクーラーなどが提案された。消費財ではリビングにマッチするデザインにした集合住宅向け小型キッチンや多色バリエーションのルームエアコンが紹介された。
 初日の開会式では主催店を代表して植松商会の植松誠一郎社長が挨拶した。4年ぶりの開催とあって「主催店様、メーカー様にはおかえりなさいと申し上げたい。ユーザー様は抱える課題を解決するヒントを得ようとこの会場に向かう。その期待にしっかり応えたい。台頭するネット販売にできなくて私たちにできることは数多くあるのではないか」と呼びかけた。出品メーカーを代表して三井精機工業の佐賀良宏治・営業本部長は「日本の労働生産性が低下の一途をたどると言われるが、本当にそうだろうか。もう一度、メイド・イン・ジャパンが世界を席巻する日が必ず来ると思っている。一番大事なのはパッション。情熱がないと物事は変えられない」とし、24年前に初めて参加したどて市での受注を振り返り1台でも多く受注を獲得したいと話した。どてらい市本部代表挨拶として山善の岸田貢司社長は「社長に就任して5日目。たいへん緊張している」と切り出したが、「非常にエキサイトもしている。どてらい市は1975年、今から48年前に第1回が開催された。その後かたちを変え、市場ニーズに応えてきた。いま迎えている非常に大きな変革にも役目を変えながら対応していきたい」と決意を新たにした。

2023425日号掲載)