15%生産増へ
タカラスタンダードは、約4億円を投資し、システムバスの主力工場である千葉県八千代市の関東工場(第一工場)にアクリル人造大理石浴槽のラインを増強する。伸長するシステムバスの需要への対応が迫られており、今増強で同浴槽の生産能力は15%増となる。
同社は「高品位ホーロー」を中心に、国内のキッチンシェアでトップとなっている。一方、浴室の出荷台数も直近5年で約15%増と大きく伸長。2022年8月に発売した、デザインや素材を幅広い選択肢の中から選択できるシステムバス「グランスパ」が人気となっている。中でも、アクリル人造大理石浴槽「キープクリーン浴槽」は前年比売り上げ10%増と浴室シェア拡大に重要な商材に成長する。
「今後の浴室部門のさらなる成長を見据え、アクリル人造大理石浴槽を製造している関東工場設備増強が決定した」(同社)とする。
アクリル樹脂を100%使用した「ピュアアクリル」の人造大理石は高い耐久性と透明性を持つアクリル樹脂を使用し製造される。発色性が良く、耐衝撃性や清掃性に優れているのが特徴だ。
関東工場では、樹脂成型品の画像検査装置をはじめ、デジタルピッキングシステム導入など品質の安定と生産の効率化にも取り組む。人造大理石製造ラインで使用する熱源を電気より、熱効率の良いガスボイラー化することでエネルギーの節約も図る。
「今後もロボット導入などによる生産効率化にも取り組み、生産設備増強と合わせて需要増に対応する」(同社)
(2023年5月25日号掲載)