加工エリア拡大
ブラザー工業は8月26日、従来モデルから加工領域を拡大した「コンパクトマシニングセンタ・SPEEDIO S300Xd2/S500Xd2/S700Xd2(Sシリーズ)」と5軸加工機 「ユニバーサルコンパクトマシニングセンタ・ SPEEDIO U500Xd2(Uシリーズ)」を発売した。新モデルは、JIMTOF2024に出展予定だ。
Sシリーズはテーブル移動による前後、左右、工具が垂直に移動する上下動が可能なマシニングセンタ。汎用さと生産性の高さからSPEEDIOシリーズで最も売上台数の多いベストセラーモデルだ。新モデルは加工領域を広げ、主軸の剛性を高めた。また、CNCの機能強化、暖機レス加工支援機能の追加などを実施。
加工エリアの奥行き(Y軸移動量)、高さ(Z軸移動量)とテーブルサイズを大きくすることで、加工領域が拡大。これにより、加工物の大型化、形状の複雑化への対応のほか、搭載可能な治具が増えることなどにより、工程集約への対応能力を向上させた。
■約30%の省エネを実現
Uシリーズは、コンパクトな本体に大型の傾斜ロータリーテーブルを搭載することで、多面加工を可能にしたモデル。今回発売する「U500Xd2」は、従来モデルと比較して加工エリアを拡大。EV関連の部品など、近年需要が拡大している大型部品に対応する。
両新モデルとも環境負荷の低減を実現する新しい機能を追加している。チップシャワー省エネ運転や暖機レス加工支援機能などの機能を搭載し、さらなる省エネ化を実現した。従来モデルと比較して、約30%の大幅な消費電力の削減を実現。また、エアーに関わる機能を最適化し、工作機械使用時のエネルギーの無駄も削減する。
(2024年9月10日号掲載)