工作機械、ほぼフルラインアップで常設
ブラザー工業(佐々木一郎社長)が国内6番目となるショールーム併設型の拠点「テクノロジーセンター」(=TC)を去る3月、佐賀県鳥栖市内に設置した。九州一円のユーザーを対象とするプライベートショーやセミナーを連続的に開催企画し、サポート活動も強化する構えだ。
同社が、九州の交通の要衝として知られ、北九州から南九州までアクセスに優れる佐賀県鳥栖市に「テクノロジーセンター九州」を設置稼働したのは今年3月8日。1カ月を待たずして、お披露目を兼ねた展示会を連続的に開催しだした。
ショールームには、独自開発の小型30番マシン「SPEEDIO(スピーディオ)」7シリーズのうち6シリーズ6機種を常設。40番機の加工領域までほぼカバーする「小は大を兼ねる」マシンの魅力を、肌で感じてもらうおうと積極アピール中だ。
この4月4日と5日には、約170人の加工業者らを招いてプライベートショーを開催(=写真。主催は山善)し、前記6機種の能力を見せつけた。各機種は「様々な無駄を削減できる」という共通の特徴を持つ一方、それぞれ際立った個性があり、加工エリアを最大限広めたタイプ、28本マガジンによる工程集約機、高速2面APC仕様機、5軸仕様機、治具エリアを広めたタイプなど、複数の特徴を合わせ持つ機種も含め、来場者にそれぞれの導入メリットを伝えた。
この展示会には切削工具、ホルダ、ミストコレクター、測定ツールなど11社が協賛として出展。ブラザー工業では「周辺メーカーさんとのコラボで、本当に役立つ提案をしていきたい」としており、他方、会場の協賛出品メーカーからは「勢いのあるブラザー機の持ち味を最大限高められるツールで市場に貢献し、売上につなげたい」と話した。ブラザー工業では「九州地区でのスピーディオの知名度は相対的に低かった。自動車や半導体の工業集積が進むなか、この地の開拓余地は相当に大きい」(石黒秀幸国内統括マネージャー)としていた。
(写真=個展の様子)
(2024年4月25日号掲載)