山善、海外事業部を新設
- 投稿日時
- 2025/04/22 09:00
- 更新日時
- 2025/04/22 09:00
株式会社山善

エンジニア・セールス200人増へ
3年後売上、1200億円目指す
山善(岸田貢司社長)は海外生産財事業を強化する。この4月1日に海外事業部を新設し、海外拠点と人員を順次増強する。強みとしてきた海外ビジネスネットワークを更に地域密着型で拡充させ、海外生産財の売上高を近年の800~900億円台水準から27年度1200億円まで増加させる計画。岸田社長がこのほど明かした。5月に公表予定の今年度からの新3か年中期経営計画で詳細をオープンにする。
岸田社長は「27年度までにエンジニアとセールスを合わせ、海外人員を200人増やす」とした。また拠点は、今年2月に新設したイスタンブール支店(トルコ)に続き、27年度までにインドで5拠点増やして計11拠点とし、インドネシアやベトナムなどでも順次、新拠点や移転拡充を進める。成長期待の高い国・地域にリソースを投下する。
こうした取り組みで、海外市場における生産財の販売力強化と、販売に不可欠なエンジニアリング機能を充実させ、また取り扱い商品群も増やし「グローバルソリューションプロバイダー」としての世界的認知を高める考えだ。
同社の海外生産財事業は1963年にスタート。現在15カ国・地域に72拠点があり、海外スタッフの数(約1200人、うちエンジニア約340人)でも生産財商社として同業他社に水をあけていた。岸田社長は海外事業についてかねてから「成長エンジンとしてさらに注力する」旨を述べていた。事業部にした背景については「経営の現地化」「ターゲット市場の地理的拡大」「市場とビジネス業態の多様化対応」「仕入先(パートナー)企業との関係強化」の4点を掲げ、「これらをさらに加速するための戦略企画・市場開発機能の強化のため」とした。
(日本物流新聞2025年4月10日号掲載)