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大阪万博にナノセルロース展示、食品添加で食感・賞味期限が向上

投稿日時
2025/06/06 09:00
更新日時
2025/06/06 09:00
透明ナノセルロースシートで折られた鶴

大阪・関西万博のフューチャーライフヴィレッジでナノセルロースを用いた製品などが610~16日に紹介される。実行するのはナノセルロースジャパン(2020年に設立された産官学連携の団体、東京中央区)。ここが主催する研究会の一つ「ナノセルロースのトビラ研究会」は515日、大阪市北区の大阪大学とウェブでセミナーを開き、展示内容を紹介した。

ナノセルロースは植物由来のセルロースをナノサイズ(幅3~100ナノメートル)に微細化した再生可能なバイオ系素材で、強い強度をもつ。セルロースナノファイバー(CNF、単一素材)はナノセルロースの一つで、製紙業界を中心に開発が進められている。

万博で展示されるのは食品添加物、化粧品、ヘルスケア、生活、電子材料、モビリティの6つのカテゴリーの製品・開発品(40種類以上)。液状のナノセルロースを触ったり、透明ナノセルロースシートで折った鶴を身近で見たりもできる。説明員のユニフォーム、シューズもナノセルロースを使用しているという。

来場者への配布品としてナノセルロースが配合されたどら焼きやフェイスクリームなどが1日各500個限定で用意される。展示に関わる日本製紙富士革新素材研究所の金野晴男主席研究員はどら焼き(田子の月製、2018年から市販)について「配合されたことで食感がよくなり、賞味期限が2日から4日に伸びた」と利点を話した。

ナノセルロースのトビラ研究会大阪万博にナノセルロース展示P1.jpg

日本製紙の金野晴男氏



(日本物流新聞2025525日号掲載)