工作機械技術財団で論文賞など贈賞、レベル低下に懸念も
- 投稿日時
- 2025/07/01 09:00
- 更新日時
- 2025/07/01 09:00

(公財)工作機械技術振興財団(安達俊雄理事長)は6月17日、「第46回工作機械技術振興賞」の贈賞式を都内のホテルで行った。論文賞に14候補から5件が選ばれ、奨励賞に5件、試験研究助成12件が選ばれた。
伊東誼審査委員長は「論文賞は7、8件は表彰したいところだが、申請数が減っており今年は5件、昨年は3件にとどまった。贈賞に値しない推薦も見られ、今後は一般公募のみにすることも考えられる」とやや厳しい審査報告を述べた。一方で「主となる構造設計に関する論文が皆無に等しい。先行するドイツに遅れをとっており、ドイツ語でしか発表されていない論文も参考にしてぜひとも研究をしてほしい」と呼びかけた。
この賞は1979年に設立された同財団(牧野フライス製作所創業者の牧野常造氏らの寄付を基金として設立)が主催し、論文賞、奨励賞、人材育成賞の3つ観点から工作機械技術の振興を目指す。今回の選定を含め贈賞・助成は累計1192件(3061人)、総額13億2241万円となった。
(日本物流新聞2025年6月25日号掲載)