
日東工器のグループ会社であるメドテック(山形市)と白河日東工器(福島県白河市)が集約され5月30日に竣工した新工場(東北日東工器、福島市)について、日東工器の小形明誠社長は「最新鋭の設備導入による生産効率や品質の向上、コスト削減が期待される。それにより長期的には競争力強化につながる」と大きな期待を寄せる。6月5日にウェブで開いた決算説明会で話した。
新工場は東北自動車道・福島大笹生インターチェンジ近くの工業団地に立地。機械工具、電動ドライバー、建築機器などを製造する。自動倉庫や自動搬送機を駆使して資材の動きを効率化し、従業員の残業時間を極力減らしながら自動化で生産量を確保していく考え。最終的には24時間稼働を目指すという。
日東工器は経済成長著しいインド市場の開拓にも力を注ぐ。2015年に開設したインド駐在事務所を昨年9月に現地法人化した。現地法人の24年度の売上構成は流体継手が6割弱、機械工具が4割弱を占めた。「カプラ(流体継手)を軸に自動車、空調などの業界を開拓し、将来的には組込用ポンプを医療業界へ売り込んでいきたい」と言う。
(日本物流新聞2025年6月25日号掲載)