YKK AP、木製窓を発売
- 投稿日時
- 2024/07/03 18:00
- 更新日時
- 2024/07/03 18:00
「工業製品としての木製窓を」
YKK APは7月22日、国産材を使った木製窓「APW651」を発売する。これまでにも断熱性能の高い樹脂窓普及に尽力してきた同社は、一般的に樹脂窓よりもさらに高断熱な木製窓を上市することで、住宅性能をさらに向上させ環境負荷低減に寄与したい考え。
6月4日の製品発表会で魚津彰社長は「(工芸品ではなく)工業製品としての木製窓の開発を目指してきた」と話し、価格を樹脂窓の約2倍に抑えたと説明(現在、一般に販売されている木製窓は5倍程度)。納期も12日前後で納められるような量産体制を整えた。
木部には国産ヒノキの集成材を使用。その美しい見た目と耐久性を両立するため、塗装には含侵塗装着色を下塗りした後、2層のクリアコートを塗布。耐久性が求められる室外側の窓枠にはアルミ材を使用するアルミクラッド構造を採用した。
ガラスは中空層を18ミリ(従来品16ミリ)にしたアルゴンガス封入総厚45?_のダブルLow-Eトリプルガラスを採用。木製サッシと併せ熱貫流率1を切る0.99W/(?u・K)のトップクラスの断熱性能を実現する。
高い意匠性と断熱性能を備えるほか、耐風圧性S-5等級・水密性W-5等級を有しているため、一般的な戸建木造住宅だけでなく10~15階程度の高さの非木造建築物にも使用できる。集合住宅の共有部や居室部のリビング、宿泊施設などへ、高い断熱性と天然木のぬくもりによる新たな付加価値を提案する。
最大サイズは片引き窓で幅3000ミリ×高2540ミリと、トレンドの大開口窓にも対応。価格(税抜)は片引き窓(偏芯タイプ)の幅2600ミリ×高さ2430ミリで155万800円。2028年度の売上目標を57億円、30年度までに木製窓化率20%にしたい考え。
魚津彰社長
(2024年6月25日号掲載)