SIRC、高速応答の有線電力センサ
- 投稿日時
- 2024/07/15 18:00
- 更新日時
- 2024/07/15 18:00
0.2秒間隔で計測、異常検知の精度高く
SIRC(2015年設立、高橋真理子CEO)は、6月13日に有線接続式の「IoT電力センサユニット TypeR/TypeC」を発売した。機器の消費電力を高精度に計測。計測の間隔が0・2秒と高速で、短時間で変化するデータを高精度に収集して異常検知にもつなげる。TypeRはシリアル通信の規格「RS232C」に対応し、TypeCはパルス出力が可能。ともに高電圧配線が不要で、簡単に取り付けが行える。
SIRCは大阪市立大学発の技術ベンチャー。コア技術は磁性薄膜とそれを用いたセンシングで、電力や電流を計測して出力したり周波数を抽出できる磁性薄膜を微小チップに仕立て、これを活用した各種センサを開発する。
同社はこれまで15秒で取り付けられる無線式の「IoT電力センサユニット」を展開していたが、短時間で変化する電力データは収集が難しかった。有線式のTypeR/TypeCの追加により、加工機など精密な動作を伴う機器でより正確なデータ取得が可能になる。従来は取り逃がしていた異常値も検出でき、異常検知の精度が向上。「脱炭素に向けた電力需要の予測や製造現場の効率化、安定操業への貢献を目指す」とする。
(2024年7月10日号掲載)