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狙うは航空機分野、受託造形やコア技術応用品で

投稿日時
2024/11/14 18:00
更新日時
2024/11/14 18:00
JFEエンジニアリングが71時間で造形したインコネル718製ファンケース

 市場拡大が期待されている航空機分野を事業の柱にしようと狙うメーカーが少なくない。実に8年ぶりに1019日まで東京ビッグサイトで開かれた国際航空宇宙展(663社・団体の出展に前回より7千人余り少ない37168人が来場)にそんな企業が見られた。JFEエンジニアリングは航空機やプラント設備の部品を対象に2022年から受託加工を行う。芝浦機械のDED方式の3Dプリンター(最大造形サイズは直径1320×高さ1150㍉)を用い、受注増から昨年からは夜間稼働して対応しているという。「コストが抑えられる3Dプリンターを試してみたいお客様が多い。鍛造では納期的に間に合わないということもある」と需要が増える理由を話す。来年1月にはニデックマシンツールの3Dプリンター「LAMDA500」(500×500×500㍉)を稼働させるという。
 同展に初めて出展したTHKは、コンテナ取出し用スライドユニットを披露した。航空機内で食事を準備するギャレー製造大手メーカーに採用されたもの。アルミ製コンテナを水平移動させるための長さ1㍍ほどのユニットで、同社としては初の製品化。軽量と高い耐久性が特長だ。「2007年から航空機分野に参入し、欧州の航空展に出展した実績もある。これからも世界中の航空機分野に向けて既存製品をはじめ、顧客課題を適切に解決する新製品を世に出していく」と言う。

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THKのコンテナ取出し用スライドユニット


 毎回出展している三井精機工業は5軸立形マシニングセンタ「Vertex」を紹介。高品位・高能率加工できることを同展に出展する重電メーカーなどに訴えた。展示した、ブレードと円盤が一体になったチタン合金製ブリスク(直径715㍉)は動機で削り出したもの。エンジンの圧縮機に組み込まれる。

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三井精機工業が5軸機で削り出したチタン合金製ブリスク

(日本物流新聞1110日号掲載)