セイノー情報サービス、物流向けAIエージェント開発始動
- 投稿日時
- 2025/04/25 09:00
- 更新日時
- 2025/04/25 09:00

管理コスト1.4兆円を半減
セイノー情報サービスは3月27日、物流業界では初となるAIエージェント「ロジスティクス・エージェント」の開発をスタートしたと発表した。リアルタイムなロジスティクスデータを基に、現場のマネジメント方法や経営戦略の立案などをデータやノウハウで支援する。
同日、都内で行われた説明会で同社の松本充博社長は、物流業界の課題を「労働人口不足」であると端的に指摘。現場運用側ではロボットなどを活用し効率化が進められているのに対し、「管理側もかなり人に依存しており、ここも不足感が出てきている」とコメント。特に、2024年問題対応や労働力不足への対応などで、管理者側の負荷は逆に増えている可能性もあると指摘した。
ロジスティクス・エージェントは物流センター長や物流管理者側に向け、物流計画の立案や異常の発見、改善余地分析・指南などを提供する。計画では、2030年までにユーザーが利用内容や範囲を追加・変更・拡大できる「汎用化/民主化(レベル6)」を目指すとしており、2025年中に複数の要求事項に対し、問題を検知、取るべき行動を示唆する「複数要求対応(レベル3)」または、問題検知、取るべき行動を示唆、承認により自動実行する「状況考察/次行動指南/実行支援(レベル2)」に持って行きたいとする。
松本社長は、エージェントの導入によって、年間約1・4兆円かかっている国内マクロの物流管理コストを半減させたいとし、さらに「管理側を効率化することで、輸送、在庫も含め全体的な物流コストの効率化を支援したい」との考えを示した。
(日本物流新聞2025年4月10日号掲載)