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山善、東京・大田でハードウエアショー

会場中央には家具ブランド「RELAMOVE(リラムーブ)」を配置

暮らしにあった新提案

 山善の家庭機器事業部(中山尚律事業部長)は726日までの4日間、主に今年の秋から冬にかけて発売するインテリア、エクステリア、レジャー、工具、園芸、防災商品などを集めた内覧会「YAMAZENハードウエアショー(HWS)」を東京都大田区の大田区産業プラザPiOで開いた。会場には流通業などから99社・377人が来場した。
 開会式では、出展メーカーを代表して挨拶をしたナカトミ・執行役員本部長の畔上誠氏が、国内外経済の停滞に触れながらも「ホームセンターや量販店の店舗数は数千にも上る。1店舗1商品ではなく1020と提案していけばまだまだ伸ばせる余地はある」と前を向く。続いて挨拶をした山善・家庭機器事業部の中山尚律事業部長も「いつの時代も厳しい状況の中で勝ち負けがある。勝者になれるよう頑張っていく」と力を込めた。

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【写真左】山善・家庭機器事業部の中山尚律事業部長、【写真右】ナカトミの畔上誠本部長


 入部康久副事業部長は「HWSに出品している製品はカタログなどでは伝わらないものやサイズが大きいものも多い。実際に見て、手にとって、体感してもらえる重要な場。機能や使い心地だけでなく質感や塗装、色味の良さなども感じてもらいたい」と話す。国内人口が減り個人消費も落ち込む中、既存製品の質を高める取り組みや問題解決型の新商品を追加することで、市場シェア拡大と新ニーズの掘り起こしを同時に進める。

■暮らしにあった提案

 会場中央には昨年に引き続き電動機能などで暮らしに寄り添う家具ブランド「RELAMOVE(リラムーブ)」を配置。昨年に引き続き電動ソファや昇降デスクを提案するとともに、山善のIH調理機をテーブル天板とフラットに設置可能なスペースを設けたダイニングテーブルや電動昇降テーブルにかけられるチェアを組みあわせるなど、商品の組み合わせで暮らし方の変化を捉えた提案も見られた。商品企画2部の山川圭一部長は「消費が低迷している中でも売れている製品や分野はある。新商品の提案だけでなく商品の組合せや売り場での見せ方の提案にも力を入れた」と説明。
 日本の住宅事情に合った新たなシリーズの展示にも人垣ができた。年々狭小化している住宅事情に対し壁収納に注目が集まっているが、既存製品では施工の難しさや賃貸住宅では使用できないなど課題があった。同シリーズは石膏ボードに対しても使用できる細いピンを使った製品で、これまでデッドスペースとされてきた場所の活用に向く。6月に発売した「壁掛け物干し」は、「テレビショッピングで先行販売した1000台がすぐに完売した」(商品企画2部松藤竜一郎課長)など実売も好調。
 夏本番を迎え本来であればアウトドア・レジャー関連商品が盛り上がりを見せるが、厳しい暑さに難しさもあるようだ。そうした中でも注目が集まったのが、四角形状が特徴のポップアップテント「パッとサッとサンシェード キューブ」。商品開発4部の安栗正和MDは「HUB機構を採用したこうした見た目のものは市場になく発売直後から大きな引き合いを得ている。猛暑が続いているので昨年一部のテントに搭載した遮光効率99.9%のブラックコーティングを施してほしいといった意見もいただいた」と手ごたえを滲ませた。

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四角形状が特徴のポップアップテント「パッとサッとサンシェード キューブ」

2024825日号掲載)