日系企業唯一
タカラスタンダードは昨年12月14日から17日にかけてインド・ニューデリーで行われた「EconomicTimesACETECHNewDelhi」に初出展(写真)。日系企業唯一の参加となった。同社はインドを海外進出における重点戦略候補国として位置付けておりホーローの受容性調査やパートナー候補企業選定などの狙いがある。
建築資材とホームインテリア製品に関する同展示会はアジア最大規模。同社はホーローシステムキッチンのフラッグシップモデル「レミュー」を2台展示した。
国土交通省が取りまとめている建築着工統計調査によると、国内の新設住宅着工戸数は90年の約170万戸をピークに減少を続けており、22年の統計では約86万戸とピーク時の約半分の水準だ。同社は「新たな市場として考えられるうちの一つが海外だが、かつて住宅設備機器業界では、各国の気候や生活習慣、文化等の違いや現地に比べて高コストであることなどを理由に、海外での展開は難しいと言われていた。しかし、海外に比べて圧倒的に優れている日本の商品の人気は近年確固たる地位を築いており、現在では複数のメーカーが積極的に海外に展開を広げている」とし「当社は国内の競合企業の中では比較的後発として、8年前に本格的に海外展開を開始。独自の高品位ホーローを武器に、アジア圏を中心に順調に売り上げを伸ばしてきた」と説明。23年度には約10億円だった海外売上を30年までに100億円へ拡大することを目指している。
進出を検討するため、反応を探る目的で出展したが、4日間の会期の中で、約500人のインテリアデザイナーや設計会社の担当者が同社ブースへ来場。ホーローの実演は好評で、清掃性やデザイン性が評価されたという。また世代の革新的な提案を行った初出展メーカーとして、同展示会事務局から表彰も受けるなど大きな注目を集め、同社は手ごたえを感じていた。
(2024年1月10日号掲載)