セレンディクス、タイ素材大手と3Dプリンター用モルタルで協業
- 投稿日時
- 2025/01/14 09:00
- 更新日時
- 2025/01/22 17:20
3Dプリンター住宅のグローバル展開へ
3Dプリンター住宅を手がけるセレンディクス(兵庫県西宮市、小間裕康代表)はタイの建築材料大手、サイアム・セメント・グループ(SCG)とその傘下のThe Concrete Products and Aggregate Co., Ltd.(CPAC)と、3Dプリンター住宅の世界的普及を目指し基本合意書の締結を行った。SCGとCPACは3Dプリンター住宅向けの専用モルタルの供給を通じて、セレンディクスのグローバル展開を支援する。
セレンディクスは3Dプリント技術を活用したロボット施工で建設コストを削減し、「車を買う値段で家を買い替えられる」社会の実現を目指している。2024年9月には石川県珠洲市で2人世帯向けの「serendix50」の販売第1号棟を建設するなど、3Dプリンター住宅の量産化に向けた準備が進行中だ。
建設コストが世界的に高騰する中、セレンディクスは住宅の製造プロセスの自動化だけでなく、素材、輸送、施工技術など様々な面で協力体制を構築している。特に3Dプリンターに使用するモルタルは製品の安全性、耐久性、コスト等を決定づける重要な素材となる。
基本合意書を締結したSCGは3Dプリンター建築に特化した素材開発に力を入れており、タイだけでなく国内外に高品質なモルタルを安定供給できる体制を持つ。セレンディクスはサプライチェーンをグローバルに構築し、コスト削減と安定供給の実現することで高品質で低価格な住宅の普及を推進する。
セレンディクスの小間裕康代表は「3Dプリンター住宅市場において、安全かつ高品質な素材をグローバルに安定供給できる企業はそう多くはない。同グループは3Dプリンター専用モルタルの開発・提供において多数の実績を有しており、我々のビジョン実現を加速させる上で最適なパートナーだ。今後は共同での新素材開発など、さらなる連携を模索し、世界をワクワクさせる革新的な住宅を提供していく」と述べている。
(2025年1月10日掲載)