L/D8対応のヘッド交換式
住友電気工業は、内径旋削用スマートダンパー「SDB型」を開発した。振動を吸収する特殊ダンパー機構を採用。大径で工具突き出し比率(L/D)が5?8程度の長い突き出し量でもビビリ振動を抑制し、加工品位の向上、工具寿命の改善を図った。
インサートを保持するヘッド部分を本体部に取り付けて使用する。本体2型番、ヘッド36型番をラインナップ。ヘッドのみ交換することで、ポジティブ、ネガティブの形状を問わず、多様なインサートの使用を可能にした。インサート近傍から刃先に冷却用のインサートを供給し、内径旋削加工で問題となりやすい切りくず処理性を改善する。
同社はこれまで「SEC-防振ボーリングバイトSumiTurn Xバー」の製品供給を通じて、L/D6程度までの内径旋削に対応してきた。8月に発売したSDB型は、さらなる防振工具のニーズの高まりを受けて開発した。工具への負荷が大きい難削材加工、複雑化した部品形状に対応するため工具突出し量を大きくするなど、ビビリ振動がより発生しやすいケースにも対応する。
(2021年8月25日号掲載)