事業構造変革で企業価値向上
ノーリツは2月6日、帝国ホテル大阪(大阪市)で2024年度方針発表会を開催し、同社製品の販売店など42社80人が参加した。腹巻知社長は「事業構造と企業風土の変革により企業価値向上を目指す」と話した。
23年度までの前中計「Vプラン23」は「国内事業の減収・減益により当初計画は未達となったが、海外事業は売上・利益ともに成長した」と説明。
今年が初年度となる新中計「?Xプラン26」では、住宅向け温水事業において「エコジョーズやハイブリッド給湯器といった高付加価値製品の売上構成を高め、施工や顧客向けサービスを拡大し機器販売以外の売上げを拡げる」とし、厨房分野では「収益性の高いホテルや高齢者施設といった対人領域、そして工場などの非対人領域の市場も開拓していく」。
カーボンニュートラル実現に向け、昨年末に発表した水素燃焼給湯器といった環境配慮型商品の拡充・拡販にも取り組む。「水素対応バーナとフレームトラップ構造により安全性を保ち、部品交換のみで従来のガスから水素まで対応できる。従来の給湯器と同じ出湯能力を備えるなど、これら3点を強みにして、25年以降の実用化を目指す」と話した。
最優先課題として「国内は住宅向けの温水分野の売上回復に向け、高付加価値商品の拡販を中心に進める。海外では事業環境は厳しくなるが中国への販売に注力する」とした。国内外ともに増収増益を目指し、前中計に比べ約1・5倍の投資を計画している。
(2024年2月25日号掲載)