1. トップページ
  2. ニュース
  3. 【DMG森精機 森 雅彦 社長】AM分社化、30年までに売上2.5倍へ

【DMG森精機 森 雅彦 社長】AM分社化、30年までに売上2.5倍へ

投稿日時
2025/09/17 16:30
更新日時
2025/09/17 16:31

「日本のお客様は、動き始めれば速い」。DMG森精機の森雅彦社長は上半期決算の場で、国内における金属AM市場の広がりに対する確信を語った。今年の4月に奈良商品開発センタ(奈良市)の1階に「AMイノベーションセンタ」を開所し、DMG森精機AdditiveとしてAM部門を分社化。

「指向性エネルギー堆積(DED)方式や選択的レーザ溶融法(SLM)方式、それぞれ半分ずつで現状約60億円ある売り上げを、2030年までには150~160億円に持っていく。孵化期から巣立ち、採算が明確にとれるようにする」と狙いを説明した。

「国内でも最近パウダーベッド方式を求めるユーザーが増え、AMイノベーションセンタには毎日23件の訪問がある」と手ごたえを示す。「国内ではラジエーターや冷却装置、ローラーの金型メーカーや、めっきから置き換えたい会社などから引き合いがある。米国や欧州では航空宇宙や防衛産業、深海のエネルギー掘削や医療用途が多い」。

1~6月の連結受注額は2486億円で前年度下半期比8.4%増となった。「底は打った」とし回復基調にあると見る。「4~6月ではデータセンター(DC)向けの大型案件の受注が機械単価の上昇に寄与した。半導体関連の設備投資が、半導体の生産そのものよりDC向け大型バックアップ電源向けにふれている。宇宙関係の通信衛星、航空機エンジン、エネルギーのタービン系、防衛向けも好調」とした。



(日本物流新聞2025910日号掲載)