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たまゆら、コシノジュンコ氏がワークウエア初デザイン

固い握手を交わすコシノジュンコ氏(右)と岡本哲社長

お披露目会も

 世界的デザイナーのコシノジュンコ氏がワークウエアを初デザインした「たまゆら」の「Mr.JUNKO WORK WEAR」が9月中旬に発売された。同氏らしいモードなデザインでスマートなカラーコンビネーションが特徴。また現場作業の高い機能性を備え、「働く人の個性を豊かにする新しいワークウエア」(同社)とアピールする。カンデオホテルズ大阪枚方で912日に開催された、秋冬新作発表会「TAMAYURA NEXT 2024」でお披露目が行われ、同氏も登場しファッションショーが行われた。
 ファッションショーでは作業服メーカーの秋冬新商品の紹介に続き、「Mr.JUNKO WORK WEAR」を着用した男女モデルが舞台を颯爽と歩いた。環境に配慮した軽くて丈夫なストレッチ素材を使用し、動きやすさを追求した「MJWW-01」。スタンドジャケットはシャープな着こなしを実現し、右側のフラップが特徴だ。多様なワークウエア以外に軽量安全靴「MJWW-09」も登場。FREELOCKダイヤルで簡単調整出来る点をアピールしていた。

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Mr.JUNKO WORK WEARを着用したモデルによるファッションショー

■きれい、着心地がいい、気持ちいいの新3K

 同氏は「作業着というと3K(きつい・汚い・危険)のイメージを持たれやすいが、ワークウエアという言葉と共にきれい、着心地がいい、気持ちがいいの新3Kにし仕事に『気』が入るようにデザインした」とした。
 ほかにも同社が一部を手掛け大阪・関西万博で使用される運営スタッフユニフォームも展示された。二酸化炭素を閉じ込める性質のあるヨシ(滋賀県高島市で採取)を利用した素材で作られた。この素材は同氏のメンズスーツブランドにも採用されている。
 たまゆらの岡本哲社長は「働く人がいかに、格好よく働けるか、が重要だ。もちろん機能性は重要だがファッション性を重視して『働く喜びを感じられる服』を作りたかった。私の青春そのもののコシノ氏が、この想いをデザインとして具現化してくれた」と語った。


コシノジュンコ氏に聞く ワークウエアデザイン 

だんじりが原点


世界的デザイナーのコシノジュンコ氏がワークウエアを初デザイン。「たまゆら」から「Mr.JUNKO WORK WEAR」として発売された。同氏にコンセプトやこだわりを聞いた。

――人手不足が叫ばれる業界だが、ワークウエアが果たす役割は。

「学校の制服に憧れて、入学するということがある。かっこいいワークウエアを着れば責任とプライドを持って仕事が出来る。そういう姿を見れば、『あの仕事がしたい』と思ってもらえるようになる」

――初めてワークウエアをデザインされたが。

「たまゆらとの出会いが大きかった。街でも格好よく着用できるスポーツカジュアルを目指した。作業着というと3Kをイメージする人もいる。きれい、着心地がいい、気持ちがいい、の新3Kにしたい。仕事が出来る人は格好いいし、着るものも違ってパッと目を引く。服は人生において大切なものだ」

――だんじりがお好きだが。

「高校2年生の時から法被(はっぴ)を着てだんじりを引いていた。法被を着ると心が一つになったし、自分自身もパーンと力が出た。凄味が出た。それがユニフォームの『ユニ』の部分だ。法被を現代的なワークウエアに落とし込んだ」

――ワークウエアの選び方は。

「一人で着るより、チームや仲間で揃えると良い。スポーツの様に目標をもって挑める。スポーツなら『優勝するぞ』が目標だが、ビジネスなら『売り上げ』に向けて頑張れる。お洒落な服は、いい仕事が出来る一種の作戦だ」



(日本物流新聞1010日号掲載)