中国の自動化市場、2年連続でマイナスか
- 投稿日時
- 2025/02/25 09:00
- 更新日時
- 2025/02/25 09:00

2024年の中国全体の自動化市場規模は前年比1.7%減の約3000億元と、2年連続でマイナス成長を示した。市場調査とデータ提供を行うMIR DATABANKが2月17日、まとめた。
この調査によると、自動化市場のうち装置メーカー市場(OEM市場)は新エネルギー関連産業の需要が引き続き減少。特にリチウム電池設備や太陽光発電設備業界が影響を受けている。一方で食品・飲料機械、プラスチック機械、繊維機械、包装機械などの伝統的な業界は、輸出需要の増加に支えられ、安定した成長を示した。プロジェクト型市場は電力、化学工業、石油化学などの業界が設備更新の重点分野となっており、2024年の投資需要は安定的に増加し、それに伴い関連する自動化製品の需要も拡大。過去10年間で最高と見込む。
MIRは中国の自動化市場は今後3年間、「L字型」の発展傾向を示すと予測する。つまり前年比で1.1%減から1.3%増のほぼ横ばい。一時的な過剰生産能力のある業界としてリチウム電池設備、鉄鋼業などを挙げる。一方、成長の可能性がある業界としてリチウム電池リサイクル、データセンターなどの業界を挙げ、「現在まだ導入期や発展サイクルの底にある。短期的(3年以内)には規模や利益が限定的な可能性があるが、3年後の中長期的には大きな成長ポテンシャルをもつ業界であり、早期に準備し継続的に注視する必要がある」としている。
(日本物流新聞2025年2月25日号掲載)