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オーエスジー株主総会、航空機と半導体に期待感示す

投稿日時
2025/03/21 09:00
更新日時
2025/03/21 09:00
石川則男会長(左)と大沢伸朗社長

オーエスジーは2月中旬、第112回定時株主総会を豊橋市内のホテルで開催。石川則男会長と大沢伸朗社長が、株主とマスコミに向け業況を説明した。

202411月期の売上高は1555億円1700万円(前期比5.3%増)、営業利益は1886800万円(前期比4.7%減)と為替の影響で売上高が増加した一方、人件費や原材料など各種コストの増加により減益となった。国内における内需の減少は継続傾向で、北米は個人消費や設備投資が底堅く推移したが、製造業の景況感は水準を下回るなど業種によって強弱が見られた。欧州の航空機は新規案件が増加し回復基調が続いた。中国は改善の兆しが見えるものの対米関係により先行きは不透明、その他アジアは国によって強弱がある結果となった。

同社を取り巻く環境について大沢社長は「ニデックによるTOB発表など工作機械業界で大きな変化が起きている。また、トランプ関税によるインパクトを最小限に抑えるため動向を注視し、世界中の生産拠点で最適解を模索する。業種別で見ると、航空機はコロナ禍以前を上回る活況な受注状況にあり、ニーズが高まる半導体業界に向けても引き続き強化する」と話した。

直近の動向については「昨年7月に眼鏡・眼内レンズ向けダイヤモンド工具のトップ級メーカー、Contour Fine Tooling B.V.(オランダ)を買収。成長を見込む眼内レンズの仕上げに用いるダイヤモンド工具と、当社の超硬工具と組み合わせ仕上げ加工のトータルソリューションを狙う。現状約50億円弱の売上を、近い将来に100億円超えを目指す。また、自社製の機械設備の導入により、生産体制の複合化と省人化を進める。現在転造工具の製造工程を集約する複合加工機を開発し、超硬工具やタップ工具においても進め、製造コストを下げて利益につなげる」と説明した。

(日本物流新聞2025310日号掲載)